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風の森通信 第359号


私はそして人類は?

 昨年末から今日まで多くの訃報が届いた。
例年、年末にかけて喪中挨拶のハガキをいただくのだが、昨年はいつもの年の倍以上のハガキが届いた。友人や知人のお父様やお母様がお亡くなりになったというものがほとんどであった。
今日も先輩のお兄様が正月明けに急逝され、午後から告別式に出かけてきた。
知らせを受けたりお参りをしてくる度に、私は今人生のどのあたりなのだろうかといつも考えてしまいます。

 昨年末に気の合う仲間たちとの忘年会で、これからの人類についての興味ある話になった。
現在人類の抱える大きな問題として、貧富の差や地球温暖化、石油の枯渇そして砂漠化、人種差別、宗教間対立などの問題が山積している。
そしてそれ以上に深刻で、それらの根本原因といわれる人口の増加についての問題が出された。
地球上の人口が64億人を越え、1年で約8千万人の増加しているといわれる。50年前は25億人。あくまでも推計ではあるが20年後には約80億人となり、100年も経たないうちに約3倍以上の人口に達することになる。地球ができてから1種族がこれまで数が増えた例はないとさえいわている。ジュラ紀の恐竜の繁栄、そして絶滅した話が引き合いに出され、恐竜と同様何らかの原因で人類は一気に減るのではないかと。
では、何が原因でそうなるのだろうと熱が入った。
一つは「旅ねずみは海へむかう」という本を読んだ友人の話。
餌のある土地を求めてねずみたちが移動していく話で、当然ねずみたちが来たところは草一本残らない荒地になってしまう。そしてまた別の土地の食料を追い求めて、ねずみたちが集団で移動して歩くというもの。
そのとき先頭に立つねずみが問題になってくるという。
そのねずみが誤った方向を指そうものなら、後で間違っていたと気づいても、あとからあとから押し寄せてくるねずみたちに抗しきれなくなって、最後には海に突き進んで総てのねずみが溺れて死んでしまうというお話のようだ。
ねずみを人間に置き換えればすぐに分かるだろうか。
一度私もこの本を読んでみたいと思っている。

 もう一人の先輩はウィルス説を挙げた。
1980年頃に症例の報告があったエイズウィルス、数年前から報道されはじめたエボラ出血熱や鳥インフルエンザ、それにО157などの新種のウィルスによって人類は滅びるのではというものであった。
一本の木を人類に喩えて話をしてくれた。
新しいウィルスが発生しても、これまでは人間が開発した新薬でそれらを克服してきた。それに対してウィルスたちは、その新薬に対する抗体をもった新種のウィルスが突然変異を起こし、より強力なウィルスが生まれてまた人類を苦しめていくというものであった。両者はお互いつぶし合いながらその先へ先へと進化していくという。
結局その行き着く先は木の天辺までいってしまい、人類が最終的に新薬をみつけられず、地球上の人類は総て死ぬのではないのかというストーリーであった。
両説ともだれでもが感じていることで一致した。
では今我々は何をしなければならないのかの話になった時、DNA改造説や国連による人口抑制宣言、そして私からは文化付加価値説、後輩からは宗教崇拝説、そして別の友人からは100年毎の戦争説すら出されて話が大きくなりすぎてまとめることもできず、話が途絶え酔いも一気に醒めてしまいその場をお開きにした。
外に出てみると一番町のネオン街は、多くの酔っ払いでごった返していた。人類がどうなるのかなどまったくお構いなしなのだ。
私たち五人もカラオケに場所を移して飲み直し、大きな声でいっぱい歌いそして踊り楽しくやってきたのです。

 新年会を先日また同じメンバーでやったが、この話題をだれも口にする者はなく、今回のテーマは「メタボリックとは言わせない!」で大いに盛り上がりました。

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風の森通信 第335号 


講演会に参加して 

日時  平成18年10月4日(水)午後3時~4時
場所  仙台市青葉区 勝山館
講師  裏千家十五代家元 鵬雲斎千玄室大宗匠
演題  「次世代にかける想い」
主催  次世代を育てる会

 人と人とのつながりが希薄になり、目を覆いたくなるような事件が毎日報道されるなど、痛ましい事件が頻発しています。
人をみたら疑えというような風潮であっていいのでしょうか。
次世代はどうあるべきか、どうあってほしいのか。
私たちが考え、何かを実行しなければという思いにこたえていただくため、鵬雲斎千玄室大宗匠に茶道や戦争体験を通して、日本人の心の原点を参加者の約六百名を超える方々を前に語っていただきました。
今回は和の学校仙台分校「お茶を楽しむ会」の10月期例会として、お茶室を離れて今回の講演会に参加したものです。

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             (鵬雲斎千玄室大宗匠)

 大宗匠は大正12年お生まれになり、大学時代の昭和18年に徴兵検査を受けられました。
父であり裏千家代14代お家元淡々斎から、出征前に利休居士が切腹したときの刀を見せられ一言「無駄死にだけはするな」と言われたとのこと。その後海軍に入り、徳島海軍特攻隊の一員として配属となり、父淡々斎からいただいた茶箱を携えながら訓練の合間に戦友たちに茶を点てられたり、出撃前に一服飲んでもらい出撃していった戦友の顔が今も思いだれるとお話をしていただきました。
「愛する家族のために」という思いが当時の若者の一人ひとりがもっていて、出撃前夜「お母さん」と日本の国に向かって何度も何度も叫び続けたことが今も耳に残っているとお話されました。
幸いなことに出撃する前に終戦を迎えられました。
戦後は茶道普及のため尽力され、特に茶道の国際化に大きく貢献されています。
先年、ローマ法王にお茶を差し上げた際「日本教会史」の存在があることを知っているかと聞かれたそうです。当時ロドリゲス牧師が書かれたもので、ページ数にして約三分の一がお茶に関する内容のものだったと紹介してもらいました。
この書はキリスト教を日本で広めていくためには、お茶会に参加し多くの人々と交わることが大切だと記述されているようです。
帛紗の捌きかたもミサで器を清めるための作法に似ていることや、茶室の小さな入口を躙口(にじりぐち)と呼び、狭き門より入れという聖書の一説が取り入れられていたり、利休七哲といわれる全員がクリスチャン大名であったように、当時はキリスト教の影響が色濃く茶道の中に取り入れられていました。
その後、秀吉によってキリスト教は邪教とされ排除されていく中で利休は自刀、高山右近はフィリピンに国外追放されたのは史実のとおりです。

 茶室の外には刀掛けがあり、秀吉でも帯刀を許されず身分の上下の隔てもなくお茶をいただく。民主主義や平和主義の精神にかなったものとして大きくクローズアップされたのも幸いし、三千家を中心として茶道は戦後大きく発展してきました。
挨拶することや平和な気持ちで譲り合う、勧めあうこと、順序だててきちんとやること。 全ての若者とはいわないが、今の多くの若者たちに欠けていること。戦後の民主主義教育の中で「個」が強調され、それによる多くの問題や弊害が発生しています。
現在の教育は「と」の教育なのだと。
それは「親と子」「子と親」、「と」は「戸」であり遮るものの概念。
「先生と子」「子と先生」、対等に考えることによって親が学校に口出しをしたり、小さな問題でも大きく報導されてしまっている現状を嘆いておられました。
最低のマナーを知らない若者や子供が増えてきていることや、「あまやかしすぎ」「贅沢をさせている」という親があまりにも多すぎる。
大宗匠の母は仙台出身の千嘉代子様。
厳しくそして自愛のあるお方だったようです。喧嘩で負けてこようものなら「やり返しておいで」と言われたのだと、笑いながら話されておりました。学校でも先生からげんこつをもらった話や、バケツを持って立たされていたことも普段にあったようです。
叱ってくれる親や先生がいっぱいいたことが話され、社会全体が子供たちを育てていたという時代だったのです。
これからは「親の子」「子の親」そして「先生の生徒」「生徒の先生」というように「の」の文化を発展していかなくてはないらいと強く呼びかけられました。
分け合っていただきあうことが「もったいない」ということにつながり、連帯感や一体感が成立してきます。
「の」の文化は「和」の文化。
社会人に置き換えれば「会社の社員」「社員の会社」ということを考えれば、よく理解できるのではともお話いただくことができました。
そして一人ひとりが前向きな姿勢で取り組んでいけば、人は必ず育っていくと締めくくられました。

最後に参加者全員に、隣に座っている方々と手を握り合ってもらいたいとお話されました。あたたかな手のぬくもりを知ることがこれから人を育てていくには大切なのだと。
参加者は予想を上回る六百名を越え、大宗匠のお話に耳を傾け、次の世代にどのように向き合っていけばよいのかお話を伺うことができたのです。
                                  (冨樫)

 講演会の前に裏千家宮城支部の呈茶がありいただくことができました。
床にはご講演をいただいた鵬雲斎大宗匠のお母様が書かれた扇面が荘られ、生前の多才な千嘉代子様を偲ぶことができました。
写真撮影はできませんでしたので、歌碑建立記念でいただいたという扇面。齋藤宗紀先生の床にあったものを掲載とさせていただきます。

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 ふるさとの花佐くはる毛ちる萩乃秋の小径も無ねにゆめ美留 

  (ふるさとの花咲く春も散る萩の秋の小径も胸に夢みる)

仙台から遠く離れた京都に嫁がれた千嘉代子様が、自然豊かな故郷を愛し、病床の中にあっても思い出されていたとのことでした。見舞いに訪れた仙台の方々に「青葉城恋歌」を何度も歌ってもらい聞いておられたと大宗匠からお聞きしました。
いつの時代でも子が父母を思う気持ちは変わることはありません。それは親から子へ、子から孫へと受け継がれていくものです。

清香院様の歌碑は瑞鳳寺のお茶室の前に建っております。
                

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風の森通信 第320号

  
「Reset」
 
 最近のニュースの中で悲惨かつ不可解な事件が多い。
特に子供が犠牲になる事件、子供が起こす事件、些細なことから殺人事件まで発展している事件が目につく。
どれにも共通するのが、簡単に人の命を扱い奪っているということだろうか。

面と向かって会話する時代から、メールなどで顔をみないで意思疎通を図っている時代となった。一概には言えないが、そのことにより人間関係の絆が弱くなっていることもその一因ではないだろうか。
私自信、会社の中ではメールが重要なツールとして扱われ、上司やスタッフと面と向かって話しをする機会も減ってきているし、お酒を飲みながらのコミュニケーションも激減していることも事実である。
新聞の記事の中に「リセットしたかった」という言葉が載っていた。
いやなことがあればそこから逃れるために、全て消し去ってしまいたいというのだろう。

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「Reset」(リセット)
コンピュータのOS(Operating System、コンピュータを管理する基本ソフトのこと)が、何らかの原因で制御不能になった場合強制的に起動しなおすことをいう。使用中のソフトで保存していないデータなどは全て失われるので、安易に行わないほうがよいとされている。
他にゲームでは、途中であっても点数や成果が思うようにならなかった時など、最初からやり直しするために簡単にリセットして使われている。
こんなことが背景にあってか、ゲーム感覚的な考え方で自分の意識をリセットし、人の命をあまりにも軽く扱っているのかと思うと背筋の凍る思いがしてくる。
ゲームでは、人間をボタン一つで簡単に倒したり殺したりすることは普通に行われている。倒れる時の悲痛な叫び声だけが聞こえてきて、痛いとか苦しいとか一切言葉として出てこない。
そして1~2秒後に、画面から自動的に人間が抹消されていく運命にある。
ゲームをやっていれば、相手の痛みが分からないのは当然としか言いようが無い。
社会の動きを昔に戻すことは不可能であるが、一人の大人として何か行動しなければと記事を読むたびに痛感している。

 和の学校仙台分校の基本理念として「現地で学び体験しながら、和の文化を未来に伝えていく生涯学習の場としていく」ということを謳っている。
ずっとこれから先のことを考え「難しいことをやさしく、やさしいことを深く、深いことを楽しく」そんな思いで取り組んでいきたい。
大人だけが楽しむのではなく、子供たちも気軽に参加しやすい環境をつくり、一緒になって活動を展開していかなくてはと改めて思っている。
さまざまな事件の責任の一端が、そのことを怠ってきた我々の年代にもあるのだと反省しなければならない。



床    「露」    槿花咲清風

             槿花(きんか)清風に咲く

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 ちょうど今は槿(むくげ)の季節。
街の中にはいろいろな種類の槿が咲いていて、私達の目を楽しませてくれます。
今日のお稽古は「行之行台子(ぎょうのぎょうだいす)」「台子を使った貴人点薄茶(きにんだてうすちゃ)」
なかなか思うようにお点前が進みません。
今回、斉藤先生から点前席右後方から指導をしていただきました。
いつもと違う角度からのもので、柄杓や茶杓の高さそして位置などがいつもと違っていてたいへん勉強になりました。
ありがたいことです。


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プロフィール

 冨樫 通明  (仙台市在住 ・ ぎゃらりー風の森代表)

Author: 冨樫 通明 (仙台市在住 ・ ぎゃらりー風の森代表)
NPO法人和の学校会員、和の学校仙台分校会員。
茶道を中心とした「和の文化」の実践と普及・拡大そして、昔からあった美しい東北の四季とそれを彩る催しを発信していきます。ドイツで生まれたVEEH HARFE(ヴィーハープ)演奏にも取り組み、癒しの音色をお届けしていきます。

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