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風の森通信 第2215号


「ありがたい」に置き換えて!


 日本中が
 世界中が
 混乱しています

 とはいえ、東日本大震災の時と違ってインフラがきちんと動いています。
簡単に手に入る食料品や、夜中に明かりがあるだけでも精神的に違いますが、相手が目に見えないのが難儀です。

 SWを押せばLEDの蛍光灯がつくし、蛇口をひねれば水が出ます。
インターネットやTV・ラジオで、各種情報を瞬時に見たり聴いたりすることができます。
都市ガスで調理器具を使えたりお風呂にもすぐに入れます。
ガソリンスタンドで給油も待つことなくすぐに詰めることができます。
近くのコンビニや銀行のCDもいつものように使うことができます。
大震災の時とは違い今は時間的にも余裕があり、家庭菜園の作業をしながら園内に有る水仙のお花畑も楽しんでいます。
健康なので五感を存分に働かせることもできます。
どれもこれもありがたいこと幸せなことです。


 幸せなことって今こんなにたくさんあります。
当たり前にあるものへの感謝の気持ちを、私たちは決して忘れてはいけないと思っています。
混沌とした今だからこそ「当たり前」という言葉を「ありがたい」に置き換えて生活していきたいものです。

 齋藤先生から連絡があり、お茶のお稽古が4月はお休みとなりました。
各種ハープ演奏会も取り止めとなって〝おうち時間〟や〝菜園時間〟が続いています。
どうぞ皆さまお気をつけてお過ごしください。


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風の森通信 第2063号


平成二十九年 丁酉 ひのととり


 仙台は晴れで暖かな新年を迎えました。
庭に出て太陽に向かい二拝二拍手そして一拝 祓い給え清め給え守り給え幸え給え
天下泰平国土安穏心願成就

 今年も岩出山の中森先生から阿部老師の色紙が届きました。

雲中登仙



「鶏足山中久遠寿」 けいそくせんちゅう くおんのじゅ

 釈尊の入滅時、摩訶釈葉尊者はすでに九十歳を超えていた。
皆が嘆き悲しむ中、ある老齢の比丘が「うるさい人がいなくなり、我々は自由になったんだ。喜ばしいことだ」と言い放った。釈尊の正法が正しく伝持されないと、このような者が増えて教団はバラバラになってしまう。だから経(教え)と律(規則)を釈尊の金言として伝持しなければならないと王舎城に五百人の阿羅漢を集め結集を行った。
結集が終わると摩訶釈葉尊者は、教団の後のことをすべて阿難尊者に託して、一人鶏足山(けいそくせん)中に消えて行った。

 伝説によると、遥かな未来に出現するという弥勒如来に釈尊の付属を伝えるため、涅槃に入らず入定し、その身体は今でもマガダの鶏足山の山中に保たれてるという。
 真実に生き、あらゆる人々に捧げんという願いは人知を超えてこの世を覆う。人間社会の幸福に資する願力こそ、混迷した世の中に光を、無責任きわまりない施策ぶりの輩に必ずやメスを入れるものであるということを畏れなくてはならない。無言無形を侮り貧り生きる時、永久の生命の意味すら其処には無い。

                     臨済寺専門道場  阿部 宗徹


 老師の最後のお言葉は、現代に生きる我々に警鐘を与えています。
無責任きわまりない施策ぶりを、一人ひとりが今考えなくてはなりません。



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風の森通信 第944号


 渾沌七竅 (コントンシチキョウ)


 先日六華窯の岩井先生宅にお伺いした際、珍しいお茶碗でお茶をいただいてきました。
お茶碗は岩井先生が造られたもので、表面には「渾沌七竅」の文字が見えます。

以前東北大学S教授のゼミの名がこの「渾沌七竅」というもので、退官するにあたり記念にとお茶碗の制作依頼があったとその経緯を伺うことができました。そして「渾沌七竅」の意味もお聞きしてきましたのでご紹介させていただきます。

 荘子の「応帝王」に「日鑿一竅、七日而渾沌死」という句が有ります。
南海にはシュクという帝、北海に忽(コツ)という帝、中央には渾沌(コントン)という帝有り。シュクと忽とは渾沌からの招きで出会い、渾沌は南北からきた彼らを温かく歓待したという。
ところで渾沌の顔には左右の眼と耳と鼻の穴がそれぞれ二つずつ、そして口が一つの合計七つの穴がまったく無くかった。物を見たり音を聞いたり、食べ物を食べたり呼吸をする器官が無かったわけである。そこでシュクと忽が話し合って、渾沌のおもてなしのお礼にと七つの穴をあけてあげようということになり、二人は一日に一つずつ穴をあけていった。しかし七日目に最後の穴をあけたところ渾沌は突然死んでしまったという。

 本来もっていた容姿を余計なおせっかいによってぶち壊し、情報過多となってしまった渾沌は死んでしまうという寓話のようです。
人の「顔かたち」「心」そして「生死」の問題がつながっているということでしょうか。自然界についても同じようにいえるのかもしれません。
そういえば般若心経の中にも「無限耳鼻舌身意」 という一節に近いものを感じます。
ところでS教授のゼミの内容がどのようなものであったのかいつかお聞きしてみたいものです。


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風の森通信 第864号


 桜にちなむお茶杓の銘


 仙台の桜の開花は今週末との予報です。
お茶のお稽古の中で、ご亭主がお客様にお茶杓の銘を応える場面があります。これからの季節、桜にまつわる銘を耳にする機会が増えてまいります。

          H25.04.10 福島県三春町「滝桜」

   ・花明り(はなあかり)
   ・花合せ(はなあわせ)
   ・花筏 (はないかだ)
   ・花箙 (はなえびら)
   ・花篝 (はなかがり)
   ・花陰 (はなかげ)
   ・花籠 (はなかご)
   ・花笠 (はながさ)
   ・花霞 (はながすみ)
   ・花風 (はなかぜ)
   ・花曇 (はなぐもり)
   ・花車 (はなぐるま)
   ・花比べ(はなくらべ)
   ・花心 (はなごころ)
   ・花暦 (はなごよみ)
   ・花衣 (はなごろも)
   ・花盛り(はなざかり)
   ・花便り(はなだより)
   ・花散里(はなちるさと)
   ・花散らし雨(はなちらしあめ)
   ・花疲れ(はなつかれ)
   ・花時 (はなどき)
   ・花錦 (はなにしき)
   ・花盗人(はなぬすびと)
   ・花の雨(はなのあめ)
   ・花の宴(はなのうたげ)
   ・花の賀(はなのが)
   ・花の雫(はなのしずく)
   ・花の下(はなのした)
   ・花の袖(はなのそで)
   ・花の友(はなのとも)
   ・花の露(はなのつゆ)
   ・花の浪(はなのなみ)
   ・花の春(はなのはる)
   ・花の幕(はなのまく)
   ・花の宿(はなのやど)
   ・花白雲(はなはくうん)
   ・花日和(はなびより)
   ・花冷え(はなびえ)
   ・花吹雪(はなふぶき)
   ・花祭 (はなまつり)
   ・花見 (はなみ)
   ・花筵 (はなむしろ)

 このように直接桜といわず「花」でそれに代えているものがほとんどです。
でも桜の文字が出てまるものには次のようなものがあります。

   ・桜重 (さくらがさね)
   ・桜狩り(さくらがり)
   ・桜川 (さくらがわ)
   ・桜木 (さくらぎ)
   ・桜子 (さくらこ)
   ・桜衣 (さくらごろも)
   ・桜月夜(さくらづきよ)
   ・桜人 (さくらびと)
   ・朝桜 (あさざくら)
   ・花桜 (はなざくら)
   ・富士桜(ふじざくら)
   ・深山桜(みやまざくら)
   ・夕桜 (ゆうざくら)
   ・夜桜 (よざくら)

先日親しい友人から教えていただいたのは・・・

   ・花の浮橋(はなのうきはし)
   ・桜流し (さくらながし)

花の浮橋は源氏物語を連想させてくれます。
地域的な銘もあり、東北では次のようなものがよく使われています。

   ・滝桜    (たきざくら)          福島県三春町
   ・八重の桜 (やえのさくら)      福島県会津若松市
   ・夜の森桜 (よのもりざくら)       福島県富岡町
   ・一目千本桜(ひとめせんぼんざくら) 宮城県柴田町

桜に対する日本人の美意識と言葉の美しさを感じます。
さて他にはどのような銘があるでしょうか。
皆様からも教えていただければありがたいです。


 先週土曜日のお稽古は、前回と同じ真之炭、真之行台子そして台子薄茶点前でした。
今月の研究会のため同じお点前となりました。


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風の森通信 第788号


「おに」
 

 俵万智さんの「ことばのちから」の今号は「おにのまき」
ちからくんが空耳したそうな。

 「オニオングラタン」  → 「鬼をグラタン!?」
 「お二階に行こう」   → 「鬼買いに!?」

我家のちびたのとがし君も空耳したようだ。

 「お庭」          → 「鬼・・・ワッ!!」 
                 (びっくりしてる)
 「オニキス」       → 「鬼にkiss!?」
 「おにぎり」        → 「鬼の義理??」
 「お兄ちゃんポン酢」 → 「鬼、チャンポンメン?!」 
                 (じゃんけんのまねしてる)
 「お逃げ」       → 「鬼ゲーム!?」
 「お煮しめ」      → 「鬼の首絞め!?」

「kissとか義理とかどこかで見たり聞いたりしているんだ」
おやおや、今度は鉛筆と絵の具を持って何か書き始めました。
「とがし君かいたのあとで見せてね」
「うん」
どんな絵を描くのか楽しみ楽しみ。

「おーできたね~青鬼だね」
「あおいろだいすきだからあおおに!」

「とがし君が描いた鬼は笑っているね」
「いつもわらってるよ」
「でも本当は怖いだろう?」
「ときどきいっしょにあそぶからだいじょうぶだよ」
「じゃ豆まきの時は鬼は外っていえないね」
「しかたがないからぼくだけちいさなこえで、おにはうちーふくもうちーっていうよ」
「なるほど・・・ところでこの絵はどうするの?」
「だいすきなこのえととりかえっこするの」
「大好きな子って誰なの?」
「ひみつだからおしえな~い」


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プロフィール

 冨樫 通明  (仙台市在住 ・ ぎゃらりー風の森代表)

Author: 冨樫 通明 (仙台市在住 ・ ぎゃらりー風の森代表)
NPO法人和の学校会員、和の学校仙台分校会員。
茶道を中心とした「和の文化」の実践と普及・拡大そして、昔からあった美しい東北の四季とそれを彩る催しを発信していきます。ドイツで生まれたVEEH HARFE(ヴィーハープ)演奏にも取り組み、癒しの音色をお届けしていきます。

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