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風の森通信 第660号


すべてが手作りのお店

 

 先日、古川の先輩のSさんから電話連絡がありました。
私の家の隣にかわいいお店ができたので来てごらんとのこと。
それは閑静な住宅街に小さな洋風の建物でした。

ドアを開けて入ってみると中に以外に明るく、いろいろな飾り物が吊り下がっていたり置いてあったりします。

テーブルが5個ほど。
注文しようと思ってカウンターを見てみると、そこには大きな黒板があります。

久しぶりに見る黒板です。
一番上には時計の針が動いて、どうも数字のところはチョークで書かれているようです。その右下には、白いコーヒーカップのようなものが棚に飾ってあります。
中央には「cafe Viens Chez Moi」?
英語ではありません。
先輩にお聞きしたところ「カフェ・ヴィアンシェモア」とのことで、フランス語で「うちに遊びにおいで」という意味らしい。
下のほうには本日のメニューがあって、何度も黒板消しで拭いた後に今日も白いチョークで書き直したようです。
お客はメニュー表がないのでそれを見て注文することになります。ある意味ではエコなお店ということになるでしょうか。
おいしそうな海老カレーを注文しました。
だいぶお店は混んでいたので時間がかかりそうです。
周囲をいろいろと見ていると窓や壁も床そして棚まで全てが木で出来ていて、塗装もされているのですがいかにも手作りと分るような仕上がりです。
お聞きしてみると全てがオーナー家族が週末を使って楽しみながら作られたとのこと。
テーブルクロスやカーテンそして照明までもが。
食べながら飾り物も見てみていると展示販売されているらしく値札がついています。
聞いてみるとドールハウス製作者の及川久美さんの作品が、このお店で手にはいることが分りました。

おいしくいただいた後、及川さんの作品を何点か拝見できました。今回は食事がメインでお伺いしましたが、次回は及川さんの作品をゆっくり楽しんで手に入れたいものです。
お店の方に写真撮影や掲載のご了解をいただきました。

■cafe Viens Chez Moi
  http://cafezakka.exblog.jp/


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ジャンル : 趣味・実用

風の森通信 第625号


「ドールハウス」ストリートに迷い込む・・・
 

 住宅街にある一軒のお宅を訪ねてみました。

「ピンポーン♪」
庭の片隅でガサゴソと物音がするので振り返ってみました。

白いうさぎが顔をあげ、ニンジンを大事に抱えてじっと私を見ています。どうしてこんなところにうさぎがいるのでしょう。
「は~い、どうぞ中にお入りください」
家の中から人の声がします。
そっとドアを開けてみました。

おっと!そこには白い髭をはやしたオジサンが、青いコートを着て花を持ちながら立っているではありませんか。
「おじゃまします・・・」と小さな声でご挨拶。
やけに長い白髭だと思って見ていると、その奥には額に入った小さなガラスのケースがあって、中にはまたまた小さな小物が綺麗に並べられています。
何気なしに玄関を見渡してみると、至るところに額に入った小さな家や部屋が立ち並んでいたのです。それらの額の大きさは、30cm~40cm四方程度でしょうか。その中に納められているのは、ミニチュアの家具や道具の品々、そしてきれいな花瓶に入った花などが所狭しと並べられています。
そう、飲みかけのコーヒーカップなどもありました。

作品の一つひとつを見ていると、その部屋の温度が伝わってくるようです。中からは素敵な音楽が聞こえ、花の香りや作られている食事の匂いまでもが漂ってきそうな気がいたします。
人は誰もいないのですが、今にもドアが開けられ家の住人が姿を現しそうなそんな気配なのです。
額の中に閉じ込められた小さな景色は不思議な国の世界。
一番大きな作品は下の写真の「お花屋さん」
高さは50cmほどでしょうか、二階建ての家の中にはいろいろなお花がぎっしり並べられています。バケツに入った一本一本の花、天井から吊り下げられたたくさんのバスケット、棚に入っている小さなお道具の一つ一つを眺めてしまいます。

 額に飾られたそれらの作品を見ていると、玄関の中が一つのストリート。通行人は私一人、どうも行き先が分らず迷子になってしまいました。
「こちらの部屋でお茶でもどうぞ・・・」
はっと我に返って、目の前にあったドアを静かに開けたのです。

 これらの作品は「ドールハウス」と呼ばれ、廃品や身の回りにあるちょっとしたものを使って作られたものです。
どんな小さな物でも総てが手作りです。
作者はドールハウス製作の第一人者及川久美さん。
訪れたのは及川さんのご実家。
及川さんのお母様から甘い香りの紅茶とおいしいクッキーをいただきながら、「ドールハウス」の世界に話に引き込まれて行きます。
及川さんの作品は学習研究社から「風のオルガン」、「ティーコゼー」などが出版され、楽しい作品が数多く紹介されています。
他の国々でも訳され多くの愛好者の方々に親しまれています。
仙台市泉区在住とのこと、今から及川さんとの出会いが楽しみです。


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風の森通信 第507号


ターシャ・テューダーの死を悼む


 私がターシャ・テューダーの存在を知ったのは今から3年前の夏、NHKで放送された「ターシャ・テューダー四季の庭」というテレビ番組でした。
アメリカの片田舎で広大な土地に草花の種を蒔き、四季折々に咲き乱れる花々に囲まれながら、自給自足の生活が紹介されておりました。
さっそくその写真と彼女の言葉で綴られた「ターシャの庭」の本を買ってきて、時折本をめくるのが楽しみです。

photo_20072606.jpg

彼女は花や野菜そして果物を育てること、絵本を描いたり人形を作ること、子供たちや孫の育てることも彼女にとって総てが創り上げていくこと。一人何役もこなし、生きている毎日が創作活動だと言っていたのを記憶しています。
高度に複雑化した現代社会の中でもそれを実践してきたわけですから、人間として一つの生き方の見本を示してくれた偉大な作家だったと思っています。
彼女の絵本やその他の本などを読む度に、彼女が普段話していた言葉が今も甦ります。


「人生は短いのよ。文句を言っている暇などないの、目の前にある幸せを精一杯味わうことよ」

「思う通りに歩めばいいの」

「この庭もいずれは自然に帰してやるつもりよ」


自分の人生を考えるとき、庭の畑や草花の手入れをするとき、大自然の中にいるときなど彼女の言葉を思い起こすことができるでしょう。
遺体はアメリカでは珍しく火葬され、その後自然葬として遺灰は彼女の庭にまかれたことを最近知りました。
おそらく彼女の遺言だったのでしょう。
庭を元の自然に帰すといっていたとおり、自分の遺灰をも自然に帰したわけですから。

 今生きているのは、地球の自然や人間が作り出した物を一時的にお借りし、楽しく生きていこうということ。
借りていたものを元の自然に返すという生き方こそが、地球に生きるものにとって本来あるべき姿なのだと示唆しているようです。
彼女の写真集や絵本を見る度に、私自身これからずっと歳を重ねていくのも悪くないものだと思うようになってきました。

今夜はゆっくりページをめくりながら、ターシャ・テューダーのご冥福をこころよりお祈りしたいと思います。



 今日のお稽古は和巾そして葉蓋での薄茶点前。
葉蓋の扱いでつかわれた葉は「紅芙蓉」

photo_20080201.jpg

織部の水指に葉蓋の取り合わせも涼しげです。
そして葉の上にある露の玉を見ているだけでも不思議に涼を感じるものです。

 明日は、和の学校仙台分校「お茶を楽しむ会」8月例会です。
暑さをしのぐどのようなおもてなしが私達を待っているのか今から楽しみでございます。

 
   
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風の森通信 第484号


どんな絵本が生まれるでしょうか。


  
 mixi仲間のSさんに今朝こんなコメントを書きました。

top3.jpg

 昔々、人は鳥と仲良しだったのでしょうか?
人は昔、狩りをしたり卵を取ったりしたので、今では鳥たちからは話もしてもらえなくなりました。
背にあった羽も、歩いたり走ったりしかしなくなった人間には、いつのまにか羽は不要になって失くしてしまったのでしょうね。
今では天使のふわふわした羽は、絵画や結婚式のアイテムでしかお目にかかることはできません。

 でも木は今でも鳥たちと仲良し!
ん~
こんなお話の絵本はいかがでしょう。

 鳥はいつも遠くまで飛んでいって、その土地のお土産話をいっぱいしてくれるわけです。
遠くの仲間の木のことや、遠くの空のことや、遠くのおいしい水の話しや、紅葉したおしゃれな話など・・・
「ねぇねぇ聞かせてよ!」
根を張っているので動いたりましてや空を飛べない木は、枝にとまってくれる鳥たちにいろいろ質問をするわけです。
でも鳥はすぐに飛んでいってしまいます。
木は鳥にいいました。
「私の高いところにある枝の所に、君たちの寝床を作っていいからさ~」
「だからもっとお話聞かせてよ!」

 さちりんさんが書いた絵本を読んだ子供たちは、どんなお話を聞きたがるでしょうか!
きっと緑がいっぱいある絵本になるでしょうね~

さてさてどんな絵本が生まれるのでしょうか。
今から楽しみでございます。


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プロフィール

 冨樫 通明  (仙台市在住 ・ ぎゃらりー風の森代表)

Author: 冨樫 通明 (仙台市在住 ・ ぎゃらりー風の森代表)
NPO法人和の学校会員、和の学校仙台分校会員。
茶道を中心とした「和の文化」の実践と普及・拡大そして、昔からあった美しい東北の四季とそれを彩る催しを発信していきます。ドイツで生まれたVEEH HARFE(ヴィーハープ)演奏にも取り組み、癒しの音色をお届けしていきます。

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