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風の森通信 第285号 

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者流くればやどにま徒さくむめの花君可ちとせの可ざ志と毛三流

( 春くれば宿に まづ咲く梅の花 君が千歳 の かざしともみる )

 今日のお稽古での床。
珍しくかな書きであった。
掛物として一般的には道人祖師の筆によるものと定められているが、歌人が書いたものを掛けることもあるのだと斎藤先生に教えていただくことができました。
紀貫之が本康親王の七十才になったお祝いにと屏風に書いたもので、「古今和歌集」巻第七、賀歌の中に収められ藤原公任筆として知られる。
春が来るとこの邸にまず咲く梅の花を、あなた様が千歳も長生きできるようにと寿(ことほ)ぐための、頭に挿すかんざしかと思って眺めておりますという内容の短歌である。

 色紙全体を文字としてみるのではなく、配置や空間そして流れで見るのもおもしろい。
右上から左下に向けて梅の花びらが流れるように書かれて、最後に「の」の字だけが独立している。
三句切の歌ではあるが続けて書かれているのだ。
そして最後に「かざしともみる」で花びらが一瞬地面から跳ね返り、行間も少し離れそして左下で終わるように小さな字で着地している。
流れがあり行間もすっきりしていると同時に、左上に余白という余韻があって見る者をほっとさせてくれるところがある。
 もう一つの見方としてかな書の特徴といえることだが、たっぷりと墨をつけて書かれた字と、しばらくつないでいった字の濃淡の違いそして線の太さの違いで、字そのものが浮いて見えたり沈んでいたりと不思議な感覚になってくる。たった一枚の色紙の中に深さと浅さ、つまり空間的な奥行きを見つけることができる。
書き上げた感性そして遊び心に見入ってしまいます。

 今日のお稽古は透木(すきぎ)釜を使った和巾点(わきんだて)そして貴人点。
四月ともなるとここ仙台も暖かくなってきて、炉中の火をお客様には見せないようにと羽のついた釜を使ったお点前です。
空気の通りを少しでもよくするために、小さな拍子木のような二本の透木が使われます。
和巾点では角倉金襴(すみのくらきんらん)の上に玄々斎好欅中次(けやきなかつぎ)。

  「お茶杓は」
  「坐忘斎お家元でございます」
  「ご銘は」
  「君が代と申します」

曇り空ではありましたが、午後の時間はゆっくり過ぎていきました。


テーマ : 趣味と日記
ジャンル : 趣味・実用

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プロフィール

 冨樫 通明  (仙台市在住 ・ ぎゃらりー風の森代表)

Author: 冨樫 通明 (仙台市在住 ・ ぎゃらりー風の森代表)
NPO法人和の学校会員、和の学校仙台分校会員。
茶道を中心とした「和の文化」の実践と普及・拡大と、ヘルマンハープ演奏にも取り組んでいます。
昔からあった美しい東北の四季、それを彩る催しそして癒しの音色などもお届けしていきます。

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