風の森通信 第302号
仙台も昨日から梅雨に入りました。
この季節の花々はいつもみることのできない濡れ色の風情です。
春夏秋冬の中でもこの梅雨の時期だけは特別な季節のような気がしてなりません。
それも毎年のことなので、四季ではものたりなくて五季にしてもいいのではないだろうか。
梅雨の季節もまた楽しみたいものです。
雨あがりの庭の片隅に点在して咲いている「コンフリ」
花も葉も茎も瑞々しい。
羽や茎には産毛のようなものがびっしり。
下を向いて咲いてくれる花なのです。
午後からは待ちに待ったお茶のお稽古。
お稽古では季節が毎週変わっているようなものでしょうか。
床がかわり、茶花がかわり、お道具が変わり、お菓子も変わりそして季節が変わります。
特に雨の日のお茶室は雨音がよく聞こえてきて、目を閉じればその感じがますます強くなり、自然の中に生きているのだと実感できるのです。
お茶のお稽古は、お茶碗に毎回水が一滴ずつ溜まっていくようなものでしょうか。その水も蒸発してしまうのがたくさんあるかもしれないが、いつかその水でお茶碗がいっぱいになったとき、お茶の持つ楽しさやお茶をやり続ける意味が分かるのかもしれない。
いつその時が私には来てくれるのでょうか。
そのためにもできるだけ多くのお茶会に参加し、毎週のお稽古に励み一滴一滴を大事にしていきたいと思っている。
今日のお稽古は玄々斎(げんげんさい)好みの杉棚を使った茶通箱(さつうばこ)、そして貴人清次(きにんきよつぐ)。
杉棚の特徴は中の棚が前後にスライドできるようになっていることと、勝手付に竹釘が打ってあり、仕覆や柄杓をかけられるようになっている。
そして格挟間(こうざま)透かしが一際目立つ棚なのです。
来週6月18日(日)、山形県寒河江市の臨川亭(りんせんてい)直心庵(じきしんあん)で、和の学校仙台分校お茶を楽しむ会の例会を予定しています。
ホームページ「風の森」にご案内としておりますので是非ご覧ください。果物の宝石といわれるさくらんぼ狩りをしながら、楽しんできたいと思っています。
皆さんもご一緒に参加してみませんか?
「和の学校」仙台分校へどうぞ