風の森通信 第304号
・ 平成18年6月18日(日)午後10時30分~
・ 山形県寒河江市 臨川亭 直心庵
寒河江市は山形県のほぼ中央に位置し、東に蔵王山、西に月山、朝日連峰、北には葉山を望むことができる。
そして清らかな流れの寒河江川、山形県の母なる川といわれる最上川に囲まれている。
市内のいたるところに小川が流れ、恵まれた自然を守り継承していこうと「せせらぎ宣言」を行った市としても名高い。
臨川亭は寒河江川沿いに位置し、道の駅「寒河江」(チェリーランド寒河江)の敷地内にある。
雨も止み、寒河江川から爽やかな風が吹き抜けます。
さくらんぼの収穫時期とかさなり会場は大にぎわい。
直心庵 席
床 大徳寺松涛玄機筆 一雨潤千山
裏千家 武田 宗泰 氏
一雨(いちう)千山(せんざん)を潤す
慈雨。
ひとしきりの雨はすべての山を潤す。
ほどよい時にほどよく降って、草木や作物をも潤し育ててくれる。
雨の恩恵はこうして全てにいきわたります。
五月雨をあつめて早し最上川 芭蕉
元禄期に板行された「おくのほそ道」のなかで、この地に供した置き土産の句として知られる。
花 姫さゆり、すすき
花入 しぐれ傘 円能斎好写 京都竹師
香合 唐物水鳥親子(象牙) 清朝時代
風炉釜 唐銅風炉切合せ 大而浄林造
水差 唐物四耳付牡丹唐草 景徳鎮造
薄器 住吉蒔絵大棗 清瀬一光造
鵬雲斎大宗匠在判
茶杓 銘 寿恵広(福禄寿切掘)
大亀老師書付 稲毛誠中斎造
茶碗 斗々屋平茶碗 森田統(十雨)造
替 紫陽花文(乾山写) 手塚充造
替 平戸唐津(タタキ) 清水慈雄(指月庵)造
蓋置 竹一双もの 三千院小倉宗湖作
寛海和尚在判
建水 高取焼 寿山造
菓子 青梅 わかつき製
菓子器 蛍籠 円能斎好写
つぼつぼ写 香泉作
佐藤寒河江市長が正客となったお席に、同席させていただくことができました。
「町の中を流れる小川に、今年もまた蛍が飛んでくれるのが楽しみです」とのご挨拶。
「せせらぎ宣言」をしている町ならではのお話。
菓子器は蛍籠。
中に入っていたのは「青梅」。
向かって左側が武田宗泰先生。
先生自筆の会記を頂戴することができました。
感謝申し上げます。
「梅雨の晴れ間の、お茶のひとときはいかがでしたか」と。
今回のお茶のテーマは「梅雨の晴れ間」だったのでしょうか。
先生の優しいおもてなしの心が伝わってきます。
お茶をいただいた後は、和の学校仙台分校「お茶を楽しむ会」の会員の皆様方と一緒に、さくらんぼ狩りをして楽しむことができました。
「佐藤錦」がちょうど食べごろ。
お茶おいしゅうございました。
さくらんぼおいしゅうございました。
「和の学校」仙台分校へどうぞ