風の森通信 第308号
「仙遊式」
一日中雨の音を聞いていた。
土砂降りの雨の音、ぽつりぽつりとかすかな雨音。
雨音にも名前が付いているのだろうか。
植物にとってもそして人間にとっても無くてはならないありがたい雨。
雨が降れば大地にしみ込んで植物を育て、そして私達人間も恩恵を受けながら生活ができ、そしてお茶も楽しめる。
雨を嫌うというのではなく、雨を快く受け入れることこそが季節の中に生きるということになる。
そんな一日、雨の音を聞いてどんな時間を過ごしたのか、どんなふうに感じたのかその人の感性といえよう。
梅雨の季節があるから夏の季節に移り変わっていく。
仙台は梅雨があけるまであと二週間くらいだろうか。
昨日のお稽古は、他の曜日の先輩方と一緒に「仙遊式(せんゆうのしき)」と「平花月(ひらかげつ)」をさせていただくことができました。
床 清流無間断
「仙遊式」は初めてのこと。
その中でも廻り花は興味のあるものでした。
花台(かだい)には紫と白の蛍袋、夏椿などがのせられておりました。
「どうぞお花を」と所望されます。
花台の上の花をそれぞれ選び、花づもりをして花入に入れ姿を定めます。
花を活けるだけでも一人ひとりの感性が試されます。
濃茶は東(とう)が点て、東と半東(はんとう)もいただき、薄茶は花月式となる。
写真は「志野袋(しのぶくろ)」
中には香木(こうぼく)が入っている丸形長緒の袋物。
斎藤先生に「仙遊式」のお稽古をまたお願いしようと思っている。
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