風の森通信 第313号
夏の季節のお茶席には、ガラスの茶道具とうつわをよく見かけることができます。
クリスタルな語感、そしてその存在を私の五感にダイレクトに訴えかけてきて、夏の暑さを忘れさせてくれるものがあります。
今日のお稽古ではガラスのお薄器が出されました。
中に入っているお茶の色もすっかり見えて、これからいただくであろう色を思い浮かべることができます。
見る角度を変えると、緑や青に変わって不思議な輝きを見せてくれます。
「お薄器は」
「鍋田尚男作でございます」
「涼しげなお薄器でございますね、中の緑も輝いて見えます。
「お茶杓は」
「坐忘斎お家元でございます」
「ご銘は」
「水あそびと申します」
今日のお稽古は炭所望(すみしょもう)、和巾点(わきんだて)そして流し点。
「ムビラ体験ワークショップ」
・場所 宮城県松島町「むとう屋」談炉館
・日時 7月22日(土)18時~21時
・主催 ムビラジャンクション
ムビラ
不思議な音色でした。
オルゴールの原点ともなった小さな親指ピアノ。
ゆっくり弾けば雨音に似ていて、少しスピードを上げれば素敵なオルゴールの音色。
森の中で弾いていれば、森の妖精たちが集まってきそうです。
そう、木漏れ日の音といえばぴったりかもしれません。
二人で音を出せばお話をしているみたい。
アフリカジンバブエでは曲にあわせて一晩中踊り明かすとか。
教えていただいた曲の名は「カリガ・モンベ」。
訳せば、カリガは投げるという意味、そしてモンベは牛のこと。
牛を投げてしまうという不可思議なもの。
4小節に分けて教えていただき、約2時間で親指が覚えてくれました。
そして曲にあわせて「ドンキー、モンベ、ブジ」を繰り返し口ずさみます。ドンキーはロバのこと、モンベは牛そしてブジは山羊のこと。
教えていただいた最後は全員で音あわせ。
先生方の演奏には聞きほれてしまいます。
二人の先生方のムビラの音は、音と音との隙間に新しい音が埋め込まれていくように弾かれて、何とも言えぬリズムとなってつながりとなっていきます。
素敵な音に包まれたひと時だったのです。
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