風の森通信 第322号
「真空の間」
空気が一変した今日。
日差しは強いのに、からっとしていて空気が昨日までとはまったく違います。
「今日から秋ですよ」
そっと風が知らせてくれました。
お茶室は「真空の間」と語りいる聞きたる我も心静けく
平成18年8月26日 冨樫
四畳半の空間を「真空の間」と語ってくれたのはUさん。
お茶室に一歩足を踏み込めば、普段聞こてくる音が聞こえなくなる不思議な空間。
真の空は一つの宇宙。
そこは何もない空間でありながら全てが内包されている空間。
それを「真空の間」というのでしょうか。
Uさんが今日のお稽古の見学です。
お母様がお茶をされていたということもあって「お茶が大好き」というお嬢さんが来てくれました。
そして来月から、齋藤宗紀社中の一員となっていただけることにもなりました。
一気に平均年齢が若返ることになります。
青年部活動にも積極的に参加したいとのこと。
元気よく話をしてくれる彼女を見ていると、まだまだ日本の若者も捨てたものではないと思うのです。
齋藤社中の空気も一変した今日。
いい出会いになりました。
今日のお稽古は風炉を使った「茶通箱(さつうぱこ)」そして「入子点(いれこだて)」
(大津袋に包まれた中棗)
紫縮緬の高貴で神秘的な色に見とれてしまいます。
茶通箱を扱う左手と右手の指が、なかなか思うようには動いてくれません。
ぎこちなくて、まるでロボットにでもなった気分です。
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