風の森通信 第323号
福島県在住の「和の学校」仙台分校会員の方からメールが届きました。
「来週お客様が来るので、床にはこんなお軸を掛けてお茶を楽しんでもらおうかと思っています」と。
秋来ぬと目にはさやかに見えねども
風のおとにぞおどろかれぬる
古今和歌集 藤原敏行(ふじはらのとしゆき)
もう秋が来たというのがはっきり見えないが、吹いてきた風の音で秋がきたことにはっと気づかされたというもの。
1,000年近く前の短歌はシンプルで透明感があります。
みなさんが聞いている風の音はどんなふうに聞こえますか。
「ひゅーひゅー」
「ぴゅーぴゅー」
「そよそよ」
「ごーごー」
風は物にそして自分に向かってきて、あたった瞬間に割れて後方へ渦となり音として聞こえてきます。
そして風の音は生まれてから直ぐに消えてしまうもの。
でも風は連続して生まれてくるので「ひゅーひゅー」と聞こえてきます。
私のブログ名である「風の森通信」の風は、新しく生まれそして消えていくその姿や声、そこにいる私が感じたことを少しでも書き留めておきたいと思っています。
森の中で静かに目を閉じれみれば、風たちの声が聞こえてくるのです。
風たちが住む森「風の森」
「聴雨」というお軸は拝見した記憶があるのですが、「聴風」というのもあるでしょうか。
どのようなお客様がお見えになるのでしょう。
その日はどのような風の音が聞こえてくるのでしょう。
そのお軸を見ていただいたお客様からどんな感想が聞けるでしょうか。
お軸の写真を送っていただくようお願いしました。
どんな書体なのかも楽しみです。
和の学校仙台分校へどうぞ