風の森通信 第327号
ねころんで萩とかたらう石佛
篠笛の音色近づく萩の道
萩の道「お先でした」と会釈され H18.9.10 冨樫
仙台市野草園では毎年この季節に「萩祭り」が開催されます。
花重くとはまだなっていませんでしたが、今週から来週にかけてが見頃となるでしょうか。
萩のトンネルからはじまる萩の道には、赤や白の宮城野萩が咲き揃います。
古く萩の名所として歌枕で名高い「宮城野」を、この野草園でしのぶことができます。
園内にある野草館では、少し甘みのある「萩茶」もいただくことができました。
萩の花を見た後は、茶室「茂ケ崎庵」「仙庵」での市民茶会に参加しました。
「仙庵」では、前仙台市長で現在は裏千家淡交会宮城支部支部長である藤井黎氏が席主をつとめておられました。
茶室「仙庵」は昭和四十七年に清香院様(裏千家家元第十五世鵬雲斎大宗匠御母堂故千嘉代子様)が、仙台市名誉市民となられた折寄贈されたもので、東北を代表する本格的な数寄屋造りの建物とお聞きしました。
今年は二十七回忌ということもあり、清香院様を偲ぶ思い出話をお聞きすることができたり、数々のお道具を拝見することができました。
床には清香院様筆の扇面。
花は数珠玉と白むくげでした。
お席でいただいた主菓子は「郷の香」で、清香院様がお好きだったずんだが中に入っていて豆のいい香りがしていました。
藤井支部長の袴姿はめったに見ることはできません。
正客の池田先生と藤井支部長とのご挨拶。
「支部長さんが袴姿とはお珍しい、なかなかお似合いですこと」
「慣れないことはやはりお恥ずかしいものです」
「これからも時々着物姿を拝見したいものですね」
「では、私の次の結婚式の時にでもご披露させていただきますかな・・・」
藤井支部長の気さくなお人柄と楽しいお話し、席中の皆様方から何度も笑いがおこるなど、終始和やかな雰囲気の中でのお席となりました。
午後からは、仙台メディアテークで開催されている「産経国際書道東北展」に足を運んでみました。
多くの人でにぎわう会場には、職場の先輩たちの作品が展示されています。
知人の中島緋紗絵さんの作品「墨魂」は産経大賞受賞作品。女性が書いた字とは思えないほどの豪快さ。
先輩である熊谷喜美雄さんの作品「運命峠」は会友賞受賞と、お二人の力強い作品と個性豊かな表現の作品には目を見はるばかりです。
中島緋紗絵さんの「墨魂」は、一つひとつの字が大きな塊となって、見ている者に迫ってくる作品でした。熊谷喜美雄さんの作品は字の大きさに一つの流れがあって、峠に行き着き最後のかすれをみているとストーリー性を感じさせてくれるものでした。
同展は9月13日(水)まで開催され入場は無料。
(作品のブログ掲載につきましては、お二方からご了解をいただいております。)
ランチをとった後は、「定禅寺通ストリートジャズフェスティバル」に参加している各バンドの生演奏を聞き歩き。
疲れてしまいましたが充実した一日だったのです。
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