風の森通信 第343号
炉の季節
今日から炉を使ったお稽古がスタートしました。
半年ぶりに見る炉に見入ってしまいます。
釜から出る湯気は、炭の勢いにあわせて息をしているかのようです。
釜の煮え音、はっきりと長く見えてくる湯気を間近にすると、寒くなったのだと思うと同時にそれが暖かいものと感じられるものです。
お稽古仲間のUさんが初炭手前をしてくれました。
そのせいでしょうか、しきりに釜の下で真っ赤になった炭火が気になるようです。
今日の仙台は時雨模様。
お稽古の途中、雷の音と同時に土砂降りの雨。
時雨とはよくいったものです。
いくら暗くなっても「電気のない昔はこうだったの」と蛍光灯をつけない斎藤先生。
釜の底から見えてくる炭火の色が鮮やかな色を放ちます。
炭がそして湯気が大きく息をしたり小さく息をしたりしている様子にしばらく見とれておりました。
今日のお稽古は丸卓(まるじょく)を使った貴人清次(きにんきよつぐ)濃茶点前、そして入子点(いれこだて)。
床 岡崎宗留筆 喫茶去
花 磯菊と沙羅の照葉
今日初めて知った言葉は「灰神楽(はいかぐら)」というもの。
なんのことかと斎藤先生にお聞きしたところ、火の気のある灰の中にお湯や水をこぼした時に、灰が一気に舞い上がることを言うのだと。
お茶をお稽古させていただいているからこそ覚えられた言葉。
有り難い事です
明日は、「和の学校」仙台分校お茶を楽しむ会の十一月例会があります。
柴田町にある「如心庵」での例会です。
どんな出会いがあるのでしょうか今から楽しみです。
和の学校仙台分校へどうぞ