風の森通信 第389号
「花点前」
明日からいよいよ五月。
部屋の隅に片付けてあった茶箱を出し、魔法瓶に湯を入れて車を走らせてみました。
どこの公園でもこの陽気に誘われ多くの家族連れでにぎわっています。こんな時は一番近くの公園行ってみると、以外に人気がないのには驚きです。
仙台市泉区パークタウン内の近隣公園。
茶箱を出しベンチで自服してみました。
薄茶の銘は「翠芳の白」
金平糖も程よい甘さです。
光り合う若葉の下で茶箱点 H19.4.30 冨樫
お茶のお稽古始めてまだまもない頃茶箱を手に入れました。
それ以来、外出する時には必ず茶箱を持ち歩くことにしています。
友人宅で伺いいただけそうな雰囲気があれば、その場で茶箱で点てさせてもらっている。珍しいことも手伝ってか決行楽しんでもらっている。
一人であっても景色のいい場所など、どこでも点てられるので重宝しています。
こうして戸外でいただくのにもいい季節になってきました。
お茶碗の中には抹茶の緑、顔をあげれば新緑そして青い空。
こんな休日に家を離れ茶箱でお茶をいただくのも、グリーン&ブルーツーリズムとでもいうのでしょうか。
「花点前」は春に寄せて十一代玄々斎精中が考案されたお点前です。夏には「卯の花点前」、秋には「月手前」そして冬は「雪点前」があります。
季節毎のお点前には特徴がありそれぞれ楽しいものです。
その中でも「月点前」が私の好きなお手前です。
それは小さなお道具をたくさん扱い、お茶を点てていることがまるでおままごとをしている感じだからでしょうか。
子供の頃はよくお客様で呼ばれておりました。
もう大人なのですから、今度は私がご亭主になってお客様をお迎えしたいものです。
風香る季節、どなたかご私の点てたお薄をいかがでしょうか。
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