風の森通信 第443号
木の葉がせがむ
木の葉がせがむ
冨樫 通明
毎朝いつもの散歩道
小鳥たちの声は忙しそう
あたりはすっかり紅葉し
風が吹くたび木の葉は栞となって落ちてきて
連れていってとせがむのです
昼は芝生に寝転んで
日向ぼっこをしながら
あなたのことを思っていると
話している僕たちの間に木の葉が割り込んで
話に入れてとせがむのです
仕事が終わった帰り道
鞄を片手に坂を下る頃
軽い足取り聞えてきます
振り返ると赤や黄色の木の葉がついてきて
一緒に帰ろとせがむのです
(H19.10.26)
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