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風の森通信 第567号


「削」
                

 私がまだ中学生になったばかりの頃であったろうか。
母が夕食の支度を終えると、試験の準備をしていた兄が部屋から出てきた。
国語の問題をしていたようで、今やってきた問題を私に試したのだ。「削」という文字を使って単語を書いてみろというものであった。
兄が手元にあった紙に書いたのは「添削」、私はその紙をとって「削り節」と書いて読んだのです。
近くにいた母は笑らいながら
「みっちゃんはいつも手伝ってくれるものね~」
この齢になっても、まだその時のことを兄から聞かせられる。
照れながら私は母の顔を見たのだろうか、その時の母の顔を思い出すことはもうできない。

 「削り節」は、堅い一本の鰹節を引き出しのついた箱型の削り器の上で、手前から向こうに押しながら削っていました。

photo_katuobishi.jpg

           (写真提供:mixi 黒柿さま)

その頃はまたパックに入った「削り節」はあるはずもなく、それは各家庭で作るものであった。子供を手伝わせるのにはちょうどよい仕事の内容だったのだろう。途中その引き出から何度も失敬してよく怒られながらも食べていたものです。
今はその箱型の削り器を見ることがなくなったが、今でもほうれん草の上にパック詰めの鰹の「削り節」をかけて食べるのが好きで、その度に昔のことを思い出すのです。



 今日からまた四畳半のお茶室に戻り、一年振りに釣釜を使ってのお稽古です。
初炭手前、貴人清次そして入子点。

photo_21030701.jpg

新しい人が土曜日のお稽古に仲間入りです。
先週まで割稽古を中心にやっていたMさん。
一生懸命にやっている姿を拝見していると、5年前の私の姿がこうだったのだろうと思わずにはいられません。
土曜日午後の生徒が私を含めてはじめて5名となりました。
このメンバーで花月ができるのはいつのことでしょう。
今から楽しみでございます
そのMさんから尋ねられました。

  「お茶杓の銘は?」
  「千萬(ちよろず)と申します」


  止まるも行くも限りとて
  互いに思ふ千萬の
  心の端を一言に
  幸くと許り歌ふなり

「蛍の光」を私が歌ったのは何十年前であったろうか。


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テーマ : 和風、和物、日本の伝統
ジャンル : 趣味・実用

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プロフィール

 冨樫 通明  (仙台市在住 ・ ぎゃらりー風の森代表)

Author: 冨樫 通明 (仙台市在住 ・ ぎゃらりー風の森代表)
NPO法人和の学校会員、和の学校仙台分校会員。
茶道を中心とした「和の文化」の実践と普及・拡大と、ヘルマンハープ演奏にも取り組んでいます。
昔からあった美しい東北の四季、それを彩る催しそして癒しの音色などもお届けしていきます。

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