風の森通信 第605号
紫玉
木槿(むくげ)は生け垣にも用いられていて、散歩で近くを歩いていると夏の花として馴染みの深い花です。
私の庭でも木槿が咲いています。
色は紫色の八重咲きで銘は「紫玉」
二十年ほど前に、お隣にお住まいだった高荷さんという方にいただいたもので、今では五メートル近くの大きな木になりました。
もう花は手の届く範囲にはなく二階の私の部屋からちょうど見える高さで咲いています。
裏側からも撮ってみました。
五個のつぼみがついています。
お隣の韓国では木槿のことを「無窮花」と呼び国華として扱われています。
無窮(むきゅう)とはきわまりのないさまで永遠や無限のこと。
この暑い夏の盛りに次から次へと咲き続ける姿を、子孫繁栄を願うことに喩えてこう名付けられたのでしょう。
庭には咲き終わった花がいっぱい落ちていて掃除が大変です。
でもこうして暑いこの日を選んでわざわざ咲いてくれたのですから優しく見守ってあげましょう。
まだ蕾はいっぱいついていてしばらく楽しめそうです。
いただいた高荷さんは当時九十歳の奥様でした。
この季節淡い紫のこの花をみるといつも高荷さんのことを思い出すのです。
和の学校仙台分校へどうぞ
テーマ : 和風、和物、日本の伝統
ジャンル : 趣味・実用