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風の森通信 第618号


「もってのほか」という名の食用菊
 

 「もってのほか」が庭に咲きだしてきました。

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「もってのほか」とはまだ全国的にはよく知られておりませんが、山形県特産の菊の花の名称です。
特徴的なのは食用菊だということ。
咲き出してきた「もってのほか」と呼ばれる品種。
この菊の花は「早生もって」と呼ばれるもので、色はピンクで花びらは筒状になっているのも大きな特徴です。
この花の名前の由来は「天皇家の御紋である菊の花を食べるとはもってのほか」と言われたことから付けられたともいわれていますが、産地山形では定番の食材。
先日お墓参りで実家の山形に行ってきたところ、案の定もてなしとして出されたのが「もってのほか」のお浸し、酢の物そしてホウレンソウをゆでたものに混ぜた「もってのほか」、見た目にもとても鮮やかでこの季節を感じ取ることができます。
べとつかず型くずれしないので、食べた食感がシャキシャキしています。味は少しほろ苦とさ同時に菊特有の淡い甘さで大人の味。
ガンを抑えてくれて血液がサラサラになるとよく母が言っていたものです。私が一番よく食べるのはやはり茹でただけの「早生もって」食べても食べても飽きがこないので、一皿あっという間に平らげてしまうほどです。一皿分の花ともなるとかなりの量の花びらをゆでることになります。子供の頃はガクから花びらをむしり取る役目が私でした。ゆでる時は酢を少しだけ入れ、色が変わらないようにするのもポイント。
 お茶の世界では菊の花は延命長寿として大切にされますが、菊の花の朝露もなかなか取れませんので、ゆでてそのまま食してしまうのが山形流。
この季節のお茶事には欠かせない私だけの懐石料理にしたいと思っています。「もってのほか」のお浸しは私にも殊の外簡単に出来る料理なのです。

               
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テーマ : 和風、和物、日本の伝統
ジャンル : 趣味・実用

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プロフィール

 冨樫 通明  (仙台市在住 ・ ぎゃらりー風の森代表)

Author: 冨樫 通明 (仙台市在住 ・ ぎゃらりー風の森代表)
NPO法人和の学校会員、和の学校仙台分校会員。
茶道を中心とした「和の文化」の実践と普及・拡大そして、昔からあった美しい東北の四季とそれを彩る催しを発信していきます。ドイツで生まれたVEEH HARFE(ヴィーハープ)演奏にも取り組み、癒しの音色をお届けしていきます。

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