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風の森通信 第649剛


薫風


 仙台は雲ひとつない快晴です。
空は青く澄み、新緑の世界にまっしぐら。
光はまだ若くそして輝き、風薫る五月の到来です。
庭では碇草(いかりそう)の花も一面に咲き出してきました。

 今日はT先生宅でのお茶事に伺ってきました。
仙台はいま桜の花が散りかかっていて、連休に入ってもまだ桜を楽しめるとは予想だにしなかったこと。
お席は桜が一つのテーマ、そしてもう一つは端午の節句だったでしょうか。
いつもの正午の茶事と違ってまずお香が炷かれました。

 「お香銘は」
 「薫風と申します」

これがこのお席での詠題になろうとは思いもよらなかったこと。
その後短冊の用紙が二枚手渡され、三ツ折にして懐紙の間に忍び込ませます。お茶事が終わる頃までに、香名の「薫風」をお題にして、和歌を一首考えておくようにと先生からのお言葉です。
 お道具の一つ一つに、季節の趣向やつかわれた意味が必ず盛り込まれていることに驚かされます。
先生手作りの懐石のお料理は、季節の味がふんだんに取り入れられていて、それはそれはおいしいものでした。寅年、春、五月、連休、そして憲法記念日を思わせるもの。
最後にお薄をいただいた後、T先生が重硯箱をお持ちになりました。連客それぞれが墨をすり、事前に渡されていた短冊を出し「薫風」に因んだ和歌をしたためます。
その後先生が文台を持ち出され、正客から順に和歌を二度詠じて文台にのせ、連客も順に歌を唱和していきます。
連客の短冊が並んだ文台がT先生にも出されて、先生ご自身も和歌を詠まれました。
まだお茶事などほとんど経験のない私にとって、驚きと興奮と感動の連続です。お茶にもこのような世界があったのかと思わずにはいられませんでした。

  薫りたつ五月の野辺にたたずめば風さやかにも頬すぎてゆく

先生のお宅に伺うまでの光景を詠んだものでしたが、ごくありふれた歌になってしまいました。
他の先生方はお席に因んだ歌が披露されました。
私の歌では失格だったのだと今反省しているところです。
皆様が詠まれた歌を巻紙に書いていただき、後日届けていただけるとのこと。
正午の茶事であってもお香を聞き、歌を詠みそして筆で書くというお茶事には大満足です。
T先生には改めて後礼のお手紙をお届けしたいと思っております。
このようなお茶での素敵な時間の過ごし方、私にとって記念すべき一日となったのです。


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プロフィール

 冨樫 通明  (仙台市在住 ・ ぎゃらりー風の森代表)

Author: 冨樫 通明 (仙台市在住 ・ ぎゃらりー風の森代表)
NPO法人和の学校会員、和の学校仙台分校会員。
茶道を中心とした「和の文化」の実践と普及・拡大と、ヘルマンハープ演奏にも取り組んでいます。
昔からあった美しい東北の四季、それを彩る催しそして癒しの音色などもお届けしていきます。

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