風の森通信 第680号
ハープのひびき
人はみな耳より目覚むまどろみの中より聴こゆハープのひびき
H.22.09.04 冨樫 通明
今朝はなぜか夜中の三時に目が覚めてしまった。
まどろみの中、ハープの音色が聞こえていたような気がしてならない。ハープの演奏を聴いている時、私はいつも目を閉じて聴いていることを思い出した。
人はみな耳より入った音で目を覚ましているに違いない。
今日の短歌を二句切れにしてみた。
短歌には句切れというものが必ずあって、この歌の中で一番い言いたいところと言われる。
ここでは「耳より目覚む」というのにそれにあたる。
短歌の作り方を最初に学んだ時「ぬ・つ・し・り・ず・む」と教えられた。
「ぬ・つ・し・り・ず・む」は終止形になる。つまりそれぞれの句の最後の文字が「ぬ・つ・し・り・ず・む」になっているかどうかで決まるわけだ。
では具体的に私が作った短歌を全部ひらがなにしてみよう。
ひとはみな 初句
みみよりめざむ 二句
まどろみの 三句
なかよりきこゆ 四句
はーぷのひびき 結句
「ぬ・つ・し・り・ず・む」をこの短歌にあてはめてみると、「みみよりめざむ」でいったん意味が切れていることが分かると思う。
二句切れということになる。
この句切れによって、それぞれの短歌の特徴が出てくる。
私が狙ったのは人間としての素朴な感覚をこの歌に込めてみた。
ようやく四時半を過ぎた頃。
サラリーマンの私にとって、土曜日くらいは朝寝坊をしたいと思うもの。
さてさて、また一眠りすることにいたしましょう。
今日のお稽古は、茶箱で卯の花点の拝見なしと拝見有りそして和敬点でした。
来週は月点前と齋藤先生からお話がありました、好きなお手前なので今から楽しみです。
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