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風の森通信 第760号


仙台白百合学園高等学校 第56回学園祭茶会


・日時 平成23年8月28日(日)午前11時~
・場所 仙台市泉区 仙台白百合学園高等学校
              学園祭茶会 茶道部

 今年の学園祭のテーマは「Knock on the Door」
それぞれの可能性の扉を開けるような未来へのつながりと、これからも広い視野を持ち積極的に新たな世界に飛び込んで行こうという思いが込められています。

 茶道部は2階職員室前の和室にお席が設けられていました。
広間席は3年生が受け持ち、隣りの八畳間席は2年生と1年生が担当されていました。
今回ご報告させていただくのは3年生が担当された広間席です。

 床  宗興和尚筆  相見可可笑

震災以来人と会いながら大きな声で笑うことが無かったように思います。被災地が一日も早く復興し、またみんなで笑いあえる日がくることを願っています。

  花        芒、姫向日葵、宗旦木槿、秋海棠、蓼   
  花入     瓢籠 

  釜     棗              敬典造   
  水指   金襴手 杵形       幸治造

月の満ち欠けを金箔で焼き付けたり金泥で秋草文様を描いた金彩色絵は、落ち着きと重厚さを兼ね備えたとても魅力的なものでした。
   
  薄器   月に兎蒔絵中棗     湖彩 造

月の明りに照らされた白兎が、月を振り返り見上げる様子がとてもかわいらしくて笑みがこぼてしまいます。
 
  茶杓   太玄和尚作  銘 むさしの
  茶碗   兎絵         瓢堂造

白兎の大きな耳がとても印象的で、今にもお茶碗から飛び出してきそうでした。

   蓋置  三つ兎透かし     御室窯

耳の上に柄杓をのせられ兎たちはその間窮屈そうです。
  
   建水  唐津           利左衛門造
 
  御茶   芭蕉の白        芭蕉園詰
  菓子   ふくうさぎ        白松がモナカ本舗製

 部員全員が浴衣を着てお点前やお運びをされていました。
お席に入って一番先に目に付くのが、棚の左右の正面に描かれた二枚の絵です。それは毎年お席のテーマの絵なのだと私は思っています。

お点前の一つ一つの所作がとても丁寧で、心のこもったお茶をいただくことができました。落ち着いた雰囲気と、半東さんのお道具の説明や質問にもきちんと応えてもらえるなど、日頃のお稽古を熱心になされている様子がうかがえます。
今年のお席は満月と表情豊かな兎たちと一緒に、一足早い楽しいお月見をさせていただくことができました。今年のお席のテーマは「月と遊ぶ兎たち」だったのでしょうか。

 もう一つの八畳間席は2年生と1年生が担当されていました。

今年入学して4ヶ月もたたない1年生の部員の方々も、お点前やお運びをされるなどとてもしっかりした動きや所作に驚かされます。
部員は37名とお聞きしました。
来年はどんなお席か待っているのか今から楽しみでございます。
どうぞ先生方もお疲れ残りませんように。

 席を後にして正門前に立つと秋を予感させる風が吹いてきます。
夏はもうすぐおしまいです。


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プロフィール

 冨樫 通明  (仙台市在住 ・ ぎゃらりー風の森代表)

Author: 冨樫 通明 (仙台市在住 ・ ぎゃらりー風の森代表)
NPO法人和の学校会員、和の学校仙台分校会員。
茶道を中心とした「和の文化」の実践と普及・拡大そして、昔からあった美しい東北の四季とそれを彩る催しを発信していきます。ドイツで生まれたVEEH HARFE(ヴィーハープ)演奏にも取り組み、癒しの音色をお届けしていきます。

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