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風の森通信 第857号


 春一番


  お稽古のさなかに突然春一番   H25.03.02 冨樫 通明

お稽古をしている間、外は小雪が舞い強い風が吹き荒れました。
仙台にもようやく春一番。
今日のお稽古のお道具組は全て雛祭りに因んだお道具でした。
釣釜での初炭手前、包帛紗そして水滴を使っての薄茶。
釣釜とは天井に打たれた蛭釘(ひるくぎ)から釜を釣り下げるものです。炭火を使っているので温度の差で風がおき、鎖に吊るされている釜はかすかに揺れます。釜に掛けられている柄杓の切止のところも5ミリ程動いているので心もとない所作になるものです。
釜から立ちのぼる湯気、炉壇の近くに起こるかすかな風の動きで、春の風情を感じることができたのです。

 「お薄器は?」
 「手付け春蘭染付で竹泉でございます。」
 「お茶杓は?」
 「鎌田景州老師作で、銘は春一番でございます。」

出された菓子器は私の大好きな秀衡塗(ひでひらぬり)

秀衡塗は、地元の良質な漆と金箔をふんだんに使ったもので華やかな器です。豪奢な平泉文化を伝えるもので、八百年以上の歴史があり東北を代表する民芸品です。
直径は25センチほどもある大きなものです。中には床や明かり窓などの景色が写りちょっとした小宇宙です。
中には色とりどりの雛霰が入っていて、色の対比もなかなかおもしろい。
岩手に旅した時は、財布を叩いてでも気に入った秀衡塗のセットものを求めたいと思っています。


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プロフィール

 冨樫 通明  (仙台市在住 ・ ぎゃらりー風の森代表)

Author: 冨樫 通明 (仙台市在住 ・ ぎゃらりー風の森代表)
NPO法人和の学校会員、和の学校仙台分校会員。
茶道を中心とした「和の文化」の実践と普及・拡大そして、昔からあった美しい東北の四季とそれを彩る催しを発信していきます。ドイツで生まれたVEEH HARFE(ヴィーハープ)演奏にも取り組み、癒しの音色をお届けしていきます。

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