風の森通信 第864号
桜にちなむお茶杓の銘
仙台の桜の開花は今週末との予報です。
お茶のお稽古の中で、ご亭主がお客様にお茶杓の銘を応える場面があります。これからの季節、桜にまつわる銘を耳にする機会が増えてまいります。
H25.04.10 福島県三春町「滝桜」
・花明り(はなあかり)
・花合せ(はなあわせ)
・花筏 (はないかだ)
・花箙 (はなえびら)
・花篝 (はなかがり)
・花陰 (はなかげ)
・花籠 (はなかご)
・花笠 (はながさ)
・花霞 (はながすみ)
・花風 (はなかぜ)
・花曇 (はなぐもり)
・花車 (はなぐるま)
・花比べ(はなくらべ)
・花心 (はなごころ)
・花暦 (はなごよみ)
・花衣 (はなごろも)
・花盛り(はなざかり)
・花便り(はなだより)
・花散里(はなちるさと)
・花散らし雨(はなちらしあめ)
・花疲れ(はなつかれ)
・花時 (はなどき)
・花錦 (はなにしき)
・花盗人(はなぬすびと)
・花の雨(はなのあめ)
・花の宴(はなのうたげ)
・花の賀(はなのが)
・花の雫(はなのしずく)
・花の下(はなのした)
・花の袖(はなのそで)
・花の友(はなのとも)
・花の露(はなのつゆ)
・花の浪(はなのなみ)
・花の春(はなのはる)
・花の幕(はなのまく)
・花の宿(はなのやど)
・花白雲(はなはくうん)
・花日和(はなびより)
・花冷え(はなびえ)
・花吹雪(はなふぶき)
・花祭 (はなまつり)
・花見 (はなみ)
・花筵 (はなむしろ)
このように直接桜といわず「花」でそれに代えているものがほとんどです。
でも桜の文字が出てまるものには次のようなものがあります。
・桜重 (さくらがさね)
・桜狩り(さくらがり)
・桜川 (さくらがわ)
・桜木 (さくらぎ)
・桜子 (さくらこ)
・桜衣 (さくらごろも)
・桜月夜(さくらづきよ)
・桜人 (さくらびと)
・朝桜 (あさざくら)
・花桜 (はなざくら)
・富士桜(ふじざくら)
・深山桜(みやまざくら)
・夕桜 (ゆうざくら)
・夜桜 (よざくら)
先日親しい友人から教えていただいたのは・・・
・花の浮橋(はなのうきはし)
・桜流し (さくらながし)
花の浮橋は源氏物語を連想させてくれます。
地域的な銘もあり、東北では次のようなものがよく使われています。
・滝桜 (たきざくら) 福島県三春町
・八重の桜 (やえのさくら) 福島県会津若松市
・夜の森桜 (よのもりざくら) 福島県富岡町
・一目千本桜(ひとめせんぼんざくら) 宮城県柴田町
桜に対する日本人の美意識と言葉の美しさを感じます。
さて他にはどのような銘があるでしょうか。
皆様からも教えていただければありがたいです。
先週土曜日のお稽古は、前回と同じ真之炭、真之行台子そして台子薄茶点前でした。
今月の研究会のため同じお点前となりました。
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