風の森通信 第909号
モノトーンの光景
この写真はカラー写真です。
でも一枚の墨絵を見ているような気がいたします。
色は黒、白そしてグレーなどの無彩色だけで構成されている写真なのですが、まるで濃淡だけで表現された一枚の絵のようです。
この写真は、山形の兄が蔵王でスキー教室を開催した後の帰り道、車で蔵王山から山形市内に下りてくる途中に撮影したとコメントがありました。
写真奥の山並みは朝日連峰でしょうか。
雲海が山の下に有るせいでしょうか、山村が雲海に浮かんでいるかのように見えてくるから不思議です。
私のお気に入りのマフラーは黒とグレーの色彩のもの。この写真に惹き付けられるのは、私の好きな色の組み合わせだからかもしれません。
土曜日のお稽古は、大炉で更々棚を使っての初炭手前、貴人点濃茶そして貴人点薄茶。
外は大雪が降って寒いせいでしょうか、釜から立ちのぼる湯気がはっきり見えています。
この湯気もまた茶人にはごちそうなのです。