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風の森通信 第2040号


ふみづきの茶会



 ■日時:平成28年7月16日(土) 10時00分~
 ■場所:青峰堂 広間席
 ■席主:嵯峨宗育氏

 床 淡々斎筆   夏月半簾風 
   花    白槿 
   花入  清澄籠
   香合  蜑小舟    十二代宗哲造
  


夏月半簾風(かげつはんれんのかぜ)

 夏の夜の一陣の風により簾が揺れその隙間から美しい月が見えるという。
夜空に光輝く月は悟りを表し、揺れ動く簾は煩悩を表していると嵯峨先生に教えていただくことができました。
簾がじゃまをして月が見え隠れしてしまいますが、その事によって逆にいつもきれいに澄んだ月を見たいと思うようになってくるものです。
人が持つ煩悩をそのまま受け入れ、悟りの境地に少しでも近づきたいものです。

 槿の花は暑い夏に一日咲いてはまた散って誠に儚げな一日花です。
純白の姿は誠に楚々としたものです。
この白い槿を見る度に、吾が故郷の歌人である鳥海 昭子(とりのうみ あきこ)の歌が思い出されます。

 おのずから今日をえらびて咲きにけりいちにち花よ白いムクゲよ

この日のために真っ白に咲いた槿の花は、まさに一期一会の花でございます。

   風炉先   萩
   釜
   風炉     面取土風炉
   棚      桑小卓
   水指     梔子   
   薄器     夕顔棗      春光造
   茶杓     涼扇        景州老師作 
   茶碗     出雲 伊羅保
   替       筆筅 尾戸焼  四代土居庄次造  
   蓋置     オランダ     浩一造        
   御茶     坐忘斎家元好  江雲の白 柳桜園詰
   菓子     木陰        柳紅庵製 
   菓子器    萩         休雪造   

お菓子は誠に涼しげな色合いのもので、やわらかくて味わい深くとてもおいしく頂くことができました。

 お点前をされているのはゼミ仲間の高橋宗富さん。
丁寧なお点前でお茶を点てられました。

正客様が表千家の先生だったこともあり、裏と表のお点前が異なることや、違いがはっきり分かれたのが玄々斎の時代からということも嵯峨先生より教えていただきました。
数茶碗は五神のお茶碗で、東の青龍・南の朱雀・西の白虎・北の玄武、そして中央には麒麟(黄龍)を据えて、それぞれを司る霊獣たちが描かれているお茶碗が出されました。私は白虎のお茶碗で皆様のお茶碗と見比べながら楽しむことができたのです。

 青峰堂様でのふみづきの茶会の今後の予定は以下のとおりです。
   ・7月17日(日)午前10時~午後3時
      杉山 弘幸氏 (表千家) 薄茶席
   ・7月18日(月・祝)午前10時~午後3時
      松川 宗湧氏 (表千家) 薄茶席



 今日のお稽古は東北ゼミを前にして且座を二度ほどやらさせていただきました。
齋藤先生には感謝でございます。
明日は瑞鳳寺の月釜で、濃茶席は佐藤宗博先生そして薄茶席は鈴木宗良先生のお席に伺う予定です。
今から楽しみでございます。


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プロフィール

 冨樫 通明  (仙台市在住 ・ ぎゃらりー風の森代表)

Author: 冨樫 通明 (仙台市在住 ・ ぎゃらりー風の森代表)
NPO法人和の学校会員、和の学校仙台分校会員。
茶道を中心とした「和の文化」の実践と普及・拡大そして、昔からあった美しい東北の四季とそれを彩る催しを発信していきます。ドイツで生まれたVEEH HARFE(ヴィーハープ)演奏にも取り組み、癒しの音色をお届けしていきます。

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