風の森通信 第2101号
仙台白百合学園茶道部学園祭茶会
・日時 平成29年9月3日(日) 午前10時~
・場所 仙台白百合学園高等学校 和室
仙台白百合学園中学校・高等学校の第62回学園祭が開催されました。
今年の学園祭のテーマは“37.5℃#ワタシを上げる〇〇”
記録的な長雨の夏でしたが、生徒たちは一年間を通して準備をされ、熱くなって作り上げてきた学園祭。参加させていただく私たちも適度な熱さの心地よさを感じられるでしょうか。
急に夏が戻ったかのような青空の元で学園祭が開催されました。
待合には茶道部のメンバーが書いた色紙“凛”が私たちを迎えてくれます。
今年は三年生が担当されている広間席から席入させていただきました。
■広間席
床 要道和尚筆 秋声満萬野
おいしそうな柿の実が二つ描かれ、豊かな実りにも枝が折れずしなやかな曲線を描いています。
花 芒、槿、姫ひまわり、ほととぎす、秋海棠
花入 備前耳付 陶峰造
秋の草花の中にある真っ白い槿の花がとても印象的です。
釜 常磐 敬典造
水指 秋草絵 秋峰造
薄器 芒に赤蜻蛉蒔絵 吹雪 翠甫造
茶杓 宗源和尚作 銘 佳日
茶盌 色絵 秋の実り 永山造
蓋置 三兎 御室窯造
建水 菊割 茂造
様々な色の秋草が浮き上がってまいります。
芒が大きく風に揺れ、その中で夕日に照らされた赤トンボが薄器から抜け出し飛んできてくれそうです。
かわいい兎が柄杓を優しく受け止めてくれています。
御茶 芭蕉の白 芭蕉園詰
菓子 里の秋 白松がモナカ本舗製
食べてしまうにはもったいないくらいの柿のお菓子でした。
席入した瞬間紅赤色の棚はとてもインパクトがあり、その中においしそうな柿やリンゴそして梨、栗やきのこなどの秋を代表する果物などが数多く描かれています。お点前の棚を見ているだけで木々の紅葉や夕焼けの光景まで想像してしまします。
静けさの中で丁寧に進むお点前、夕暮れ時ともなるとひんやりとした空気、いずれも心引き締まる気持ちにさせてくれます。
棚の絵を描かれたのは、茶道部を御指導されている岡崎宗聖先生。
席入された地域の皆様方。
小さい子供さんたちもおいしいお茶とお菓子を楽しまれたようです。
■八畳間席
床 太玄和尚筆 日々是好日
花 銀水引、宗旦槿、萩、蓼、野葡萄
花入 鉈鞘籠 瓢阿造
釜 竹地紋 肩付 紹栄造
水指 萩 俵形 豊造
薄器 七宝 宝尽蒔絵 中棗 司光造
茶杓 朴堂和尚作 銘 清風
茶盌 三多紋絵 海峰造
蓋置 色絵三宝 徳泉造
建水 高取 彰一造
御茶 芭蕉の白 芭蕉園詰
菓子 福俵 白松がモナカ本舗製
今年も豊年満作でありますように。
お点前とお運びは二年生と一年生の部員の皆様が担当されました。
丁寧に心を込めて点てていただいたお茶は、とてもおいしく頂くことができました。
留学生の方々も席入されるなど国際色豊かなお席でもありました。
多くのお客様が色彩豊かな華やいだ雰囲気の中、今年の秋をお席の至る所に感じとることができ、またお茶をとおしてのおもてなしを存分に楽しむことができたのです。
来年のお席も今から楽しみです。
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