風の森通信 第2197号
書家 熊谷喜美雄 作品集 【4】
書家熊谷喜美雄さんから、新春にぴったりの作品をお持ちいただきました。
-書- グループ2015 出品作品
平成27年(2015)12月15日(火)~20日(日)
東京銀座・鳩居堂画廊
熊谷喜美雄
流行歌「蛇姫絵巻」
閾(しきい)三寸男が跨ぎゃ
苦い浮世の裏街道
夢も浅いよ白刃の旅は
こぼれ松葉が降りかかる
縁三世の主従のちぎり
おすが可愛や烏山
いとし恋しの姫様ならば
抱いた文箱の花が散る
花の御殿に錦の褥(しとね)
そとはつめたい小夜嵐
なんとお聞きゃる蛇姫様よ
月の夜更けの倭(やまと)笛
歌 志村道夫・奥山彩子
作詞補 西條八十
作曲 古賀政男
昭和15年(1940)発表 大毎東日懸賞当選歌
川口松太郎作 小説 『蛇姫様』
下野国烏山藩大久保家のお家騒動をつづる勧善懲悪物語。
藩を守る姫君。
姫様と縁を結ぶ忠臣に旅芸人一座が与力して悪家老一味と対峙。
艱難辛苦の果てに大団円を迎える。
各社は幾度も映画化、小説は一躍有名になった。
本歌は映画の主題歌として作られた。
五色の千代紙を細切れに散らして漉いた和紙に認めた。
この歌謡曲の曲想によく似合う。
お城奥御殿の艶模様を垣間見るこの歌は、新春にふさわしいかも。
広く世に出ることなく、ひっそり身を寄せて偲ぶ佳曲。
検索すると視聴可。
書家熊谷喜美雄氏のこの作品は、現在 “すずめ屋カフェ”に展示されています。
興味の有る方はすずめ屋カフェまで。
今後季節毎に作品が入れ替わります。
ご期待ください。
和の学校仙台分校へどうぞ