風の森通信 第396号
春の「しばた茶会」
・日時 平成19年5月13日(日)午後1時10分~
・場所 宮城県柴田町 しばた郷土館内 「如心庵」
・席主 森先生 (裏千家)
待合
床 盛永宗興筆 驀直(まくじき)
本席
床 松老雲閑
花 牡丹
花入 古銅龍舌耳付
香合 達磨大師
釜 矢筈筒釜
風炉 土風炉
水指 古備前下蕪
茶入 高取焼
茶杓 山根耕月 銘「無心」
茶碗 大樋焼 銘「黒」
替 吉向焼
蓋置 大元老師在判
建水 唐銅えふご
お茶 青葉の昔
菓子 銘「落し文」
腰掛待合からみる露地は新緑が目に鮮やかです。
二畳半台目席、席入りしたのは八名。
森先生は如心庵が出来て最初の「しばた茶会」でご亭主となられた方。そして今回から初めて濃茶席が設けられ、如心庵での最初のご亭主が森先生。
先生のご挨拶は「如心庵でいつも最初の釜がかけられることは本当に有り難いこと、そしてこれからも勉強の毎日です」と。
松老いて雲閑(しず)か、出典は臨済録。
老熟しおおらかで悠々とした境涯であろうか、雲も松の上に漂います。
本当の一所懸命とは何者にもとらわれず、特に自分自身の立場や都合にとらわれない無心の状態から出でくるものだと森先生から教えていただくことができました。
蛍光灯もないお茶室は、日中でも薄暗く障子窓から入る光だけです。
途中短檠も用意されました。
和蝋燭の光が風に揺れているお席は私にとっても初めてのこと。
正客もさせていただき、先生から如心庵の特徴やお道具などについていろいろなお話を伺うことができました。
主菓子は「落し文」、地元菓子処日下製菓のご製で露もついていて若葉色した素敵なお菓子でした。
お濃茶は「青葉の昔」この季節にぴったりのご銘。
新緑の季節を楽しみながら、おいしくお濃茶をいただくことができたのです。
広間席では裏千家の樋口先生、立礼席では表千家の伊藤先生には大変お世話になりました。
受付では高橋先生、猪股先生にもまたお会いすることが出来ました。
そしてしばた郷土館の事務の方々には、お茶券をご準備いただくなど感謝申し上げます。
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