風の森通信 第400号
「茶道裏千家淡交会第51回東北地区大会」
平成19年5月18日(金)・19日(土)の二日間、福島県郡山市で「茶道裏千家淡交会第51回東北地区大会」が開催され参加してまいりました。
会場となったのは郡山市民文化センターをメイン会場として、他2会場にて2,500名を越える参加者でにぎわいました。
濃茶席は開成山大神宮、薄茶席と香煎席はホテルハマツ郡山そして立礼席は郡山市民文化センターにて釜が掛けられました。
濃茶席
主 支部長 藤森英二 氏
待合床 淡々斎筆 鼓絵・颯々
本席床 坐忘斎御家元筆 山上雲曳々
お花は、なかなかお目にかかることのできない黄色の牡丹が荘られました。
薄茶席
担当 郡山支部
待合床 瑞厳老師筆 尽大地是茶 粽絵
本席床 鵬雲斎大宗匠筆 流水繞青山
二種類の数茶碗には、芭蕉の句がそれぞれ書かれていて心に残ります。
田一枚植て立去る柳かな
風流のはじめや奥の田植うた 芭蕉
一句目が栃木県那須町での句、そして二句目は白河で詠まれた句。今の季節にぴったりの句のお茶碗で、おいしくお薄をいただくことができたのです。
郡山といえばみちのくの歌枕に出てくる「安積(あさか)沼」として有名な地。その「安積沼」に生えているのが「花かつみ」
観光案内に「花かつみ」について次のような歌が紹介されています。
みちのくのあさかの沼の花かつみ かつみる人に恋やわたらん
都人からみれば、遠いみちのくの「安積沼」の地もまた幻想に包まれたあこがれの地であったのでしょうか。
現在「花かつみ」は郡山市の「市の花」として制定されています。
郡山市民文化センターの一階展示室で開催された立礼席に荘られたのも「花かつみ」
この席は学校茶道と青年部が担当されておりました。
床 坐忘斎御家元筆 扇面 松風隔世塵
花 はなかつみ
棚 安積野棚 青年部手作り
風炉 平丸
釜 仙叟好 四方渦
水指 白釉 栗谷窯 松宮輝明造(地元陶芸家)
薄器 朱青海波絵
茶杓 山桜を以て 水田晟玄造(地元陶芸家)
茶碗 刷毛目 吉田富夫造(地元陶芸家)
替 彩磁 秤屋苑子造(地元陶芸家)
蓋置 南鐐 ハーモニー
建水 緑彩釉金彩深鉢
薄茶 悠和の白
菓子 薄皮饅頭
器 せいろ
莨盆 半月盆 折笠光助造(地元漆芸家)
火入 馬上杯 伊藤文夫造(地元陶芸家)
いかにもこの地ならではのお花やお道具が並べられました。
そしてせいろに入れられた薄皮饅頭もおいしゅうございました。
こうして緑したたる好季節を、郡山の地で思う存分楽しむことができたのです。
この大会でどうしてもお会いしたい先生がおりました。
白河在住の小池先生です。
和の学校仙台分校「お茶を楽しむ会」の昨年夏の例会として取り組みました「灯籠茶会」で、大変お世話になった先生です。
幸いなことに大会当日、香煎席におられた小池先生からお声をかけていただくことができました。
一年ぶりでしたがお元気でご活躍とのことなによりです。
また今年も白河での茶会に参加させていただきます。
和の学校仙台分校へどうぞ
テーマ : 和風、和物、日本の伝統
ジャンル : 趣味・実用