風の森通信 第284号
緒が描く曲線に私の目は釘付けになる。
茶碗真の結び
普段はあまり結ぶことはなく臺子点前のときに用いられる。
天目茶碗を入れる仕覆(しふく)の緒の結びが洒落ていて、どんな結び方なのかと興味をそそられる。
左右の輪の対照と下の輪のバランスがこの上なく巧みなのだ。
斉藤先生に許状をいただいたお祝いにと、お茶入を頂戴しました。
どのようなお茶会の時にご披露しようかと今から楽しみです。
高取焼 高取喜恵 造
茶入の結び
仕覆は金剛金襴
このお茶入には人数分の茶を入れ、そして荘り付けられます。
休め緒
仕覆は万葉華文
茶入を使わない時に緒を痛めないようにする結び。
先生にいただいたお茶入は真新しい桐箱に入っていた。
桐箱の紐の結びはつづら掛け。
写真の結びは全て私がやってみたが、先生が作るような形にはなかなかできないものだ。
でもこれらの結びに見入ってしまうのはなぜだろう。
茶道の中での結びには、お茶碗を守ったり、覆ったり、位を付けたりする結び方がある。結びそのものは裏方的な存在ではあるが、それらの結びを用いることによって、大切なものを後世に伝えていくという重要な役割を担っている。
一本の緒や紐は多様な機能や利便性だけではなく、その中にある美しさや使う人の心、そして優しさや遊び心というものが表現されているのかもしれない。
今回のお稽古は真の炭、真之行臺子そして臺子薄茶点前
斉藤先生には時間をかけて教えていただくことができました。
さすがに最後は足が痺れてしまい、直ぐには立つことができず先が思いやられます。
今日から四月。
和の学校仙台分校「お茶を楽しむ会」四月例会の準備が楽しみです。