風の森通信 第289号

山形県天童市 天心庵  「天童桜祭り茶会」
・平成18年4月23日(日)午後1時30分~

 山形県天童市は山形県のほぼ中央に位置し、人口約6万5000人。市の中央にある舞鶴山は、大空に羽ばたく鶴のように見えるところからその名が付けられている。
天童温泉として全国にも知られているが、さくらんぼやラ・フランス、ぶどう、りんごなどの果物の産地としても有名。それに将棋駒の生産では全国の95%のシェアをもつ。
毎年舞鶴山の約2000本の桜の開花時期に「天童桜祭り」が開催され、山頂では「人間将棋」が行われる。

「天童桜祭り」にあわせて、天心庵では「天童桜祭り茶会」も開催されます。

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 「人間将棋」は太閤秀吉が関白秀次を相手に、桜が満開の伏見城で小姓と腰元を駒に見立てて野試合を 楽しんだ故事にならって始まったと言われている。
甲冑姿の武者や長刀を手狭んだ腰元たちが、それぞれの駒として 盤上を行き交います。プロ騎士による対局が一緒に楽しめるイベントで、大勢の市民や観光客が高台から楽しむことができます。



天心庵席

待合床  藤原定家歌  伊藤直(号直閑人) 
       可ざし折道行き人の袂まで桜匂う二月の空
床     鵬雲斎玄宗宗室筆   花弄香衣満
席主    裏千家  安藤 氏

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 花を弄(ろう)すれば香衣(こうえ)に満(み)つ
 
 桜の花の枝を手折りもてあそんでいると、いつの間にかその香りが衣に移っていて、あたり一面もいい香りで満たされてきます。
今回のお茶会のテーマは「移り香」であろうか。
お軸は花の字から一気に書かれて、衣まで花の香りが届いているような流れを感じます。

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花    シラネアオイとガクアジサイ
花入   古銅 鬼面耳付     諏訪月真造
香合   小判型赤絵        北大路魯山人造
釜    透木釜           一の瀬宗辰造
 炉縁  欅木地
水差   古代黄交趾四季花   中村翠嵐造
薄器   薬器 桜に雉       中村宗悦造 
                     (井伊宗観好)
                      方谷浩明花押  
茶杓   銘 花の弟         中村尼宗哲
茶碗   信楽            上田直方造(五代)
 替    唐子染付色絵      三浦竹泉造
 替    夜桜陶漆        玉井信造
 替    昼桜交趾        山本一如造
 蓋置  雪月花           黒田正玄造
                     (淡々斎花押)
建水   京焼(点描)         森岡嘉祥造
菓子   花いかだ         大坂屋製
菓子器  南僚銘々皿        家元より拝受

席に座っているだけで、いろいろな桜に出会うことができました。
夜桜、昼桜、薄器の桜、お茶杓の「花の弟(てい)」。
花の兄は梅、そして弟が桜と安藤先生から教えてもらいました。
蓋置の桜そして主菓子の花いかだ。
お点前をされた方の無心な所作も美しい。
席中のたくさんの桜から、私のところまでその香りが漂ってきたのです。

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広間席

床    柳緑花紅
席主   大日本茶道学会  佐藤 氏

柳は緑 花は紅(くれない)
柳は緑の枝を垂れ、花は赤く咲き誇っている。
目の前にある光景の真実が悟りの現れ。
柳も花もそして人間も、それぞれの本分を全うして、一生懸命に生きることが美しい生き方。
目の前にある自然こそお手本。
お席にはいっぱいのお客様。
佐藤先生からはおいしいお茶と、そして心のこもったおもてなし。
桜祭りとなっていますが、春の遅い東北では桜と一緒に梅や桃も咲いてくれます。そんな花々を愛でながらの一期一会の楽しいお茶会だったのです。



 「天童桜祭り」では天童花駒おどりが披露されました。
揃いの浴衣の「王将」の文字も踊ります。

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県内外から訪れた多くのお客様、イタリアの姉妹都市であるマロスティカ市からお客様が訪問されるなど、舞鶴山や天心庵は一日中賑わっていました。

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舞鶴山々頂で開催された「人間将棋」会場の隣では呈茶もあり、約400名の方々にお茶が振舞われ大変な盛況ぶりでした。
干菓子を運ぶのは甲冑姿の若武者たち。
いただいた緒越は「飛車」や「角」「金」「銀」「桂馬」「香車」「歩」など、将棋の駒の文字が入ったものばかり。ちなみに私が頂戴したのは「歩」。一歩一歩、歩めとのことでしょうか、ゆっくり味わうことができました。

 今回の例会開催にあたり、天童市在住の村山先生には大変お世話になりました。
先生は舞鶴山々頂では呈茶の責任者、その合間を縫って天童花駒おどりを中央会場で踊られるなど、精力的にご活躍されておりました。
天心庵に戻られてからはお隣の席でご一緒させてもらい、いろいろと教えていただくことができました。
この場をお借りして感謝申し上げます。
村山先生と同席させてもらえたことがなによりの思い出。
天童に行く機会がこれから増えそうです。

 「風の森」へどうぞ


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プロフィール

 冨樫 通明  (仙台市在住 ・ ぎゃらりー風の森代表)

Author: 冨樫 通明 (仙台市在住 ・ ぎゃらりー風の森代表)
NPO法人和の学校会員、和の学校仙台分校会員。
茶道を中心とした「和の文化」の実践と普及・拡大に取り組んでいます。
昔からあった美しい東北の四季、それを彩る催しなどもお届けしていきます。

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