風の森通信 第497号
「すぐり」の季節
「すぐり」は樹高の低い灌木性果樹。
木々の緑も濃くなってくると、その赤い実がよく目につくようになってきます。
ちょうどさくらんぼの収穫が最盛期に入る頃、庭では「ゆすら梅」や「すぐり」が小さな赤い実をたくさん付けてくれます。家の庭で毎年結実してくれるのは赤色種で、とげがないので「ふさすぐり」
粒の大きさは五ミリ程度の小さなもの。
おいしそうな色についだまされてつまんでみると、房酸塊と書くだけあって酸味が強いものです。でも口にふくめば不思議なことに、一瞬で子供の頃にタイムスリップしてしまいます。
カメラを持って庭を一巡りしてみました。
いたるところに紫や白の「蛍袋」が今を盛りと咲いています。
その名前が面白かったので、子供の頃からよく覚えている花です。
蛍を捕まえて家に持って帰るとき、この花を虫篭代わりにでもしたのでしょうか。でもこの袋の中に蛍を入れた記憶はありません。
暗闇の中で、袋に入った蛍のひかりを想像してしまいます。
今日のお稽古は、盆点そして薄茶貴人点
「お茶杓の銘は?」
「楫枕(かじまくら)と申します」
お稽古仲間のTさんが答えてくれました。
梅雨の季節の船旅は心もとないもの。
今日のTさんの心情はいかがなものだったのでしょうか。
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