夏の名残り 過ぎし日の一場面を見るような雨に濡れいる露地の飛石
H 20.8.30 冨樫 通明

お茶室から見上げる空にはあの入道雲は既に無く、秋の長雨にでも入ったかのようなお天気です。露地の飛石も雨に濡れ、辺りには秋海棠や赤の水引の花が咲いています。
ずっと昔、こんな景色をどこかで見た記憶があります。
お稽古ではいつも見慣れている飛石なのに、雨に濡れて一つ一つが輝いているのには驚かされます。
躙口から吹いてくる風は、どこか梅雨の季節の肌触り。
仙台の短い夏は駆け抜けるようにして逝き、もうすぐ九月を迎えます。
いただいた主菓子の銘は「夏の名残り」

柿の実の上の部分が既に赤くなりはじめていました。
今日のお稽古は茶箱のお点前の中でも一番好きな「月点前」

器据(きずえ)に並べられたお道具を見ているだけでも楽しくなってくるのです。
和の学校仙台分校へどうぞ
テーマ : 和風、和物、日本の伝統
ジャンル : 趣味・実用
素敵な銘のお菓子ですね~。和菓子の季節感がたまりません。日本人で良かった~と思います。。金平糖は、こちらの地方でも さよなら三角 また来て四角派です。
京都の緑寿庵清水が日本でただ一軒の金平糖専門店ですよね。皇室の慶事にも必ず ボンボニエールの中にここの金平糖が入っているそうです~。昔から貴重なお菓子だったのですね。
夏の空のようにも、梅雨空のようにも、さっぱり分からない今年の夏でした。
夏と秋が行き会い、上手に交代してくれるといいのですけれどね。
夏の名残、、、いつもながら素敵なお名前と色合いですね。
でも出されたら、目で素早く愛で、素早く口の中におさめます

そして美味しいお茶があれば尚最高なのですが。
私も木曜日、同じお菓子をいただきました。
銘も素敵でしたし梅餡(?)がおいしかったです。
でも、私はほうずきだと思って食べていました~!!!
そうですね、もう秋ですから柿ですよね...
そうですね。。。
名残惜しい夏。。。
もっと暑い夏が続いてほしかった。
でも、秋も好き☆
お庭の石が濡れていて美しい。
雨上がりの庭もいいですね~
★white garden さま
主菓子の銘は、日本の茶道文化が育んできた固有のものなのでしょうか。
その銘には、それぞれの季節の訪れを感じることができます。
お菓子を作られた職人が、ひとつひとつのお菓子に込めた思いや、歴史・文化などさまざまなものが係わってその銘が付けられてきたものなのでしょうね。
ご亭主から出された主菓子の銘で、形や色、匂いや舌触りそして味など五感をフルに活用して、一人一人が思いを巡らしその季節を楽しむことができます。
ここまでこだわったお菓子は他の国にはあるのでしょうか?
ありがたいことですね。
「緑寿庵清水」初めて知ることができました。
さっそく検索して拝見いたしました。
日本でただ一つの金平糖専門店、京都に行く楽しみが増えました。
そして皇室でもお使いになられているということも・・・
情報誠にありがとうございます。
★さちりんさま
こんばんは。
今年の仙台の梅雨明けの日を知ったのは、つい二日前のことです。
それは8月6日の仙台七夕の開催の日でした。もう一ヶ月も経ってからテレビで紹介されたのです。どうして6日の日に梅雨明け宣言が出されなかったのか不思議です。
例年七夕が開催される3日間に必ず雨が降るというジンクスがありましたが、今年は珍しく3日間とも晴れてくれました。
七夕が終わってからもしばらく雨が降り続きました。
全国各地でも局地的な大雨で大変な水害に会われた所が数多く報道されました。
季節の変わり目は、お菓子の色のグラデーションのように、被害もなくスムーズに移っていってほしいものです。
「夏の名残り」・・・
いただくにはもったいないほどきれいなお菓子でございました。
コメントいつも感謝申し上げます。
★ネリさま
木曜日のお稽古も同じ銘のお菓子だったのですね。
菓子器に出された時、私が正客だったので先輩方にお断りをして先にいただいてしまいました。
他に2種の「夏の名残り」のお菓子たち。
3つ揃ってその銘がつけられたのでしょうか。
製は確か「白松がモナカ本舗」
ホームページにはその写真は既になく、菊の節句、重陽が掲載されておりました。
季節の移ろいは早いものでございます。
コメントこれからもお待ち申し上げます。
★ムッチャンさま
仙台は雨が多く、あのスカッとした青空をみる機会が少ない今年の夏でした。
その意味では残念です。
おかげで、西瓜をあまり食べることが無かった夏、かき氷も一度ほど、プールに至っては一度も行けず泳ぐことはありませんでした。
そのぶん秋をこれからいっぱい楽しみましょう。
どなに秋に出会えるでしょう。
いつもコメントありがとうございます。
「夏の名残り」とは、なんて余韻のある言葉でしょうか!
和菓子の名前はほんとうに素適ですね。
季節の移ろいを表現しつつ、
ふっ と、顔がほころんでしまう遊び心も感じられて、
お菓子職人の感性も楽しませてくれますね。
★谷川雫さま
まさに夏が過ぎ去っていった後に残ったものは、、、
名残を感じたそのとき。
それはその時の自分に引き戻してくれる一瞬でもあります。
その余韻は人それぞれ。
戻ることのない面影を手繰り寄せるとき、私には「名残り惜しい」の言葉だけです。