風の森通信 第598号


白蓮の歌との出会い
 

■平成21年6月21日(日)午前10時30分~
■山形県寒河江市 臨川亭
 
薄茶席
  席主  裏千家 長沢 宗美 氏

待合床
 
    われもまたいにしえ人となりもせば
               かく語りてよ羽後のやまなみ  白蓮
 

photo_21062106.jpg

 このお茶会で柳原白蓮(びゃくれん)の歌に出会えるとは思いもよらなかったこと。
白蓮といえば明治、大正そして昭和の時代を生き「踏絵」をはじめ多くの歌集を出した情熱的で浪漫的な歌人です。
白蓮が九州を離れ秋田に宿泊されたとき、長沢先生のご主人がたまたまお会いし色紙に書いていただいたとご紹介がありました。
どんな思いでこの歌を詠んだのでしょうか、歌をよみながら白蓮の面影を偲ぶことができたのです。
この歌はネット上でも検索できませんでしたので、初めて世に出る歌になるのかもしれません。 最近では柳原白蓮といっても、ご高齢の方々や短歌を勉強されている方が知っているだけでしょうか。しかし女性の自立が目覚しい今、再評価されているに違いありません。
この歌に出会えたことが一番の収穫、長沢先生に感謝でございます。

  床    清流無間断 

   花    鳥足升麻、下野、夏椿
   花入   青磁
   香合   色紙重ね香合 船

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     水指     膳所焼
     薄茶器   遠山蒔絵
     茶杓     銘 岩清水
     茶碗     唐津
      替     西山焼
     菓子     撫子
     薄茶     初緑

 仙台を出た時は大雨、関山峠越える頃には雨もあがり雲が流れるのがよく見えて、まるで墨絵を見ているような光景を楽しむことができました。寒河江市臨川亭に着いた頃には晴れ上がり暑く感じられたほどです。
お茶室から歩いて5分もすればさくらくぼ畑です。

photo_21062110.jpg

さくらんぼの収穫時期ということで、臨川亭も多くのお客様がお席に入られていました。
お席では佐藤前市長や大関先生ともお会いすることができました。いろいろとお話を伺うこともできましたこと、この場をお借りしまして感謝申し上げます。
初緑おいしゅうございました、さくらんぼ甘くておいしくいただくことができました。
来年のお席も楽しみでございます。

■白蓮色紙の少し大きい写真はこちらから

*写真撮影にあたりましては長沢先生にご了解をいただきました。なお、拡大写真は自動レベル補正を行い読みやすくしております。     

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テーマ : 和風、和物、日本の伝統
ジャンル : 趣味・実用

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白蓮さんは情熱的で浪漫的な歌人とのこと、
色紙を拝見すると、
とても慎重で潔癖なお人柄のように感じました。
情熱は内に封じ込めて発光しているのでしょうか。

掛け軸の「清流無間断」は、
清流が流れるが如しの書だと思いました。

茶道の世界は文化の統合だとつくづく思います。
そして美味しいお茶とお菓子があるのですから、
不調法な私でも、心魅かれます♪ 

宝石のよう・・・

まるで宝石がぶら下がっているように、きれいなさくらんぼ♪
昨日は、仙台の叔父が山形からさくらんぼを送ってくださいました。
さくらんぼが美味しかったのは言うまでもありませんが…
いつまでもお元気で…と祈る気持ちで、
1粒1つぶ頂いております。

席に座すだけ・・・

★谷川雫さま
 
>情熱は内に封じ込めて発光しているのでしょうか。

白蓮の辞世の短歌は次のようなものでした。

 そこひなき闇にかがやく星のごとわれの命をわがうちにみつ

数多くの歌の中から白蓮の波乱に富んだ生涯を垣間見ることができますが、歌だけでは現しきれない輝きがまだまだ心の中に眠っていたのでしょうか。
また歌集を少しでも読んでみたいと思っています。

 お茶会のお席は掛け軸の内容を理解し、その書風をどのようにみることができるのか客としていつも試されることになります。
ましてや待合床のお軸は茶会全体のテーマに大きく影響する書です。
私のような者がそれを理解できるはずもなく、席主の先生に教えていただくことばかりです。ましてや色紙を拝見して、字体から性格まで知らなくてはならないともなると私にははっきりいって無理というもの。茶道や書道の奥の深さにただただ驚かされるばかりです。改めて自分は今何をしようとしているのか分からず深みにはまっていくだけのような気がいたします。
でも難しいことは分からなくても、お席に入り座っているとおいしいお茶とお菓子だけは分かります!
コメント感謝申し上げます。

白蓮さんのお名前は初めて知りました。自分を貫き通す生き方は難しいと思いますが、意志の強い方だったのでしょうね。

色紙の細い文字は女性らしい文字ですが、しっかりと書かれている様におもいます。

お席入りやサクランボ狩りと共に良い日を過ごされた様で何よりでした。

ずっと昔から・・・

★まりぃさま
 こんばんは、お変わりございませんでしたか?
さくらんぼを口にされ、久しぶりに東北の味を楽しまれたことと思います。
ずっと昔から変わらぬ甘さが嬉しいですね。
この季節、また仙台に来られる機会がありましたら山形まで少し足を伸ばしていただければと思います。
仙台市内から高速道路で約一時間、寒河江や天童そして東根などでさくらくぼ狩りをして、いやというほど食べていってください^^
叔父様のお住まいの南光台はパークタウンから車で約10分。
私の親戚も米沢にいるものですから・・・嬉しくなってまいります。
いつもコメントありがとうございます。

筆で書く

★さちりんさま
 柳原白蓮の歌集などを一度お読みいただければ、情熱的で浪漫的な歌人だったことが分かるかと思います。そして自分の意思を貫かれた女性ともいえるでしょう。
短歌は筆で書かれていて、昔の人は皆こうだったのかといつも思います。私の父も葉書ですら筆で書いていて、墨汁のない時代はよく私が墨を摺る役目でした。
かな文字を書くことも私の夢でございます。

 さくらんぼもまたおいしくいただいてきました。食べながら種を飛ばしていた子供の頃が思い出されます。
いつもコメント感謝申し上げます。

ご馳走がいっぱいでしたね!

こんばんは!
白蓮さんの字って優しいですね。私は恥ずかしながらこちらで初めて知りました。どんな方だったのかなぁ?!と思いをはせたりしています。
サクランボ、美味しそう!たわわに実っていますね。以前、山形を訪ねた時の事を思い出しています。ご馳走が一杯の一日でしたね。

美しいもの

白蓮さんのお和歌、素敵ですね。
私も羽後の山並みを思い描いています。
関西では、5月に「柳沢白蓮展」が開かれ、以前から小説などで読ませていただいていたので、興味津々で伺いました。
内容の濃い展覧会でしたよ。
おもいがけずまたこちらでお会いでき、嬉しく思います。
寒河江のさくらんぼ、一昨日こちらにも到来しました。
幸せな美味しさに浸っています。やはりさくらんぼは山形ですね。

読みやすくしてみました。

★popyuさま
 こんばんは。
いつもコメントありがとうございます。
白蓮の歌がよく読めないとメールがありましたので、色紙の部分をレベル補正し読みやすく少し拡大してみました。
大きくしてみると読みやすい字で書かれていて、全体のバランスやリズムそして墨の継ぎかたをよく見てみると、丁寧に書かれているのが分かるかと思います。
昔から人の哀歓はこうして歌にして残され伝えられてきました。
popyuさんもその時々の思いを五・七・五・七・七の歌にしてみませんか。
ご自分の思いを文字にしてみる。
素敵なことだと私は思います。

私も伺いたいものでした。

★ハレのははさま
 こんばんは。
いつもコメントをいただき感謝申し上げます
白蓮の歌に出会った記憶がはっきりしているうちに、私の拙い歌であっても残しておくことにしました。

 白蓮が山を離れて詠みし歌 時過ぎて今茶室で出会ふ

                  平成21年6月23日 冨樫通明

白蓮が嫁いだ先を離れ心の傷がまだ癒えぬ頃、初めてきた羽後(秋田県と山形県の一部)の国をひとり旅する寂しさを歌にしたことで、白蓮の恋の行方を暗示しているかのように思えてきます。
時間というクッションがあったとしても、床に荘られた色紙を拝見しながら白蓮の思いを少しでも感じ取ることができたように思います。
「白蓮展」が開催されていたのでしょうか。
私も伺いたいものでした。

はじめまして

思いもかけずこちらで柳原白蓮の歌を拝見することができ、感激しました。春の終わり頃にこちらのHPをみつけ、こちらには何度も訪れさせて頂いてました。いつもいつも素敵なお写真とコメントに心なごませて頂き感謝してます。柳原白蓮は「白蓮れんれん」で知った歌人なのですがその情熱的な生き方に惹きつけられながら、まだ歌集を一度も読んだことがないのです。あつかましいお願いなのですが、その歌集の取り寄せ方法などご存じでしたら、教えて頂けるととても嬉しく思います。
初めましてのコメントなのにすみません。

はじめまして!

★rumiさま
 いつも「風の森通信」をご講読いただき誠にありがとうございます。拙い文章や写真で恐縮しております。
白蓮については短歌の仲間で勉強会をした時に、白蓮の好きな短歌を三首持ち寄ることになり、図書館で貸し出し禁止本の「幻の華」という歌集を手にしたことがある程度です。大正という時代にあっても、凄い女性がいたものだとみんなで話しをしたことだけは覚えています。
それ以来白蓮の歌に出会うことがなかったわけですから感激でした。そしてお茶席で出合ったということも・・・
私は彼女の歌集は持っておりません。
100年近く前に出版されている歌集ということもあり、図書館にあったとしても数は少ないのではないでしょうか。
オークションで探してみるのもいいかもしれません。
私は宮城に住んでいるということもあり、こちらでは「原阿佐緒」について時間を割いて勉強させていただいております。私の住んでいる隣の町にその記念館があるほどです。
是非「原阿佐緒」についても資料をごらんいただければと思います。
このような内容のお返事しかできず申し訳ございますせん。
どうぞ今後ともよろしくお願い申し上げます。

何も知らない私に丁寧に応えて頂き感謝申し上げます。いつの時代にもこのように潔く情熱的な女性はいるのでしょうが、今より少し若ければここまで、この女性に惹きつけれることはなかったかもしれません。また私が短歌に興味を持つきっかけになった歌人でもあります。しかし五・七・五・七・七の言葉にのせて思いが凝縮される短歌とは素晴らしいものですね。
またこちらにもちょくちょく訪れてさせて頂きます。ありがとうございました。

短歌の魅力。

★rumiさま
  短歌は日常生活の中での感動やときめきを、三十一文字で表現しているものです。その魅力やおもしろさは、それぞれの言葉の密度によって決まるのではないでしょうか。背後にある景色や作者の思い、立っている場所まで自分なりに映像化できるからだと思います。
それに短歌は「言葉」で一枚の絵を描いていくようなものです。
白蓮が詠った多くの相聞歌の中で感じるのは、形にできない大切な思いを言葉に託しているのだと私は思っています。
 これからもコメントお待ち申し上げます。
コメントをいただけることが私にとって何よりの励みです。
どうぞ今後ともよろしくお願いいたします。

勉強になりました

短歌のたしなみもなく、柳原白連さんも存じませんでしたので、今日は色々調べて勉強させていただきました。とてもよい機会になり、感謝申し上げます。

少し前に白州正子さんにとても興味がわきいろいろと調べうなっておりました。今回はさらに「明治」の教養ある女性の力強さをさらに感じると同時に白蓮さんの素直な心、愛することへのなっすぐな姿勢を知ることが出来、感嘆と同時に羨望とでもいうような思いにかられました。
つらいこと、悲しいことを経験しながらもこの歌を詠んだ地において「かく語りてよ羽後のやまなみ」とは…経験がすべて歌となっていくのですね…。

私は冨樫さんを歌もいつも楽しみにしております。

短歌は心の発露

★ひっこりさま
 おはようございます。
もうすぐ七月、一年の半分が過ぎようとしています。
今起きて窓を開けてみました。
庭もそして遠くの泉岳ももうすっかり夏の風情です。
最近変わったことといえば、自分の部屋の物や色や位置が夏用になってきているということでしょうか。
変化に少しでも気付くそんなことを探している自分です。

 短歌の目指すところは「美」の追求だと思っています。
少し大袈裟な言い方かもしれませんが、自分とは対峙するものとの位置や距離やそのバランスが大きく関わっているように思います。
それは「理想」に対するもの、それは人であったり考え方であったりします。もっと分かりやすくたとえて言えば、私から見た場合その対象が女性であったりするわけです。相手の女性に対する心の発露。発露とはご存知のように隠されていた事が表にあらわれること。
自分の思いが三十一文字となって表わすのが短歌です。
白蓮の短歌を声にしてみるとき、彼女の相手に対する細やかな心の発露だと思わずにはいられません。
その時々の思い・・・そして文字にして残す。
短歌は一瞬の思いを永遠のものにと願う短い詩なのだと私は思っています。
悲しい経験をした歌もまた白蓮の心の発露です。
ひっこりさま!
是非、一瞬一瞬に閃いた言葉をメモされることをお薦めいたします。
携帯に打ち込んでおくこともいいですし、カレンダーに書き残すことでも、一筆箋をいつもバッグにしのばせておくことも。
そのうちきっと自然に指を折りながら、言葉を選んでいるご自分に気付かれるはずです。
短歌は”思いの言葉の密度”です。
どうぞ今日も一日素敵な日でありますよう。
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プロフィール

 冨樫 通明  (仙台市在住 ・ ぎゃらりー風の森代表)

Author: 冨樫 通明 (仙台市在住 ・ ぎゃらりー風の森代表)
NPO法人和の学校会員、和の学校仙台分校会員。
茶道を中心とした「和の文化」の実践と普及・拡大に取り組んでいます。
昔からあった美しい東北の四季、それを彩る催しなどもお届けしていきます。

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