風の森通信 第605号


紫玉
 

 木槿(むくげ)は生け垣にも用いられていて、散歩で近くを歩いていると夏の花として馴染みの深い花です。
私の庭でも木槿が咲いています。
色は紫色の八重咲きで銘は「紫玉」
二十年ほど前に、お隣にお住まいだった高荷さんという方にいただいたもので、今では五メートル近くの大きな木になりました。
もう花は手の届く範囲にはなく二階の私の部屋からちょうど見える高さで咲いています。

photo_21072601.jpg

裏側からも撮ってみました。
五個のつぼみがついています。

photo_21072602.jpg

お隣の韓国では木槿のことを「無窮花」と呼び国華として扱われています。
無窮(むきゅう)とはきわまりのないさまで永遠や無限のこと。
この暑い夏の盛りに次から次へと咲き続ける姿を、子孫繁栄を願うことに喩えてこう名付けられたのでしょう。
庭には咲き終わった花がいっぱい落ちていて掃除が大変です。
でもこうして暑いこの日を選んでわざわざ咲いてくれたのですから優しく見守ってあげましょう。
まだ蕾はいっぱいついていてしばらく楽しめそうです。
いただいた高荷さんは当時九十歳の奥様でした。
この季節淡い紫のこの花をみるといつも高荷さんのことを思い出すのです。

               
和の学校仙台分校へどうぞ

テーマ : 和風、和物、日本の伝統
ジャンル : 趣味・実用

コメントの投稿

非公開コメント

こんにちは^^
毎週週末になると風の森通信が更新されているかなと楽しみにさせて頂いてます。
ムクゲの写真とコメントを拝見して、白居易の詩を思い出しました。

 槿花一日自為栄 
 (槿花は一日ならずも自ら栄をなす)

私もムクゲは白が一番きれいだと思います。お優しい富樫さんにぴったりのお花ですね。

儚きものは花

★rumi さま
 花はいつも儚い存在。
だからこそ人はそれを美しいものとしてみるのでしょうか。
木槿は朝に咲いて夕方にはその命を終える花。
この季節、お茶室には欠かせない花です。
夏に咲く木槿、芙蓉そして酔芙蓉。
なんともそのたおやかな花の姿、そして一日花としての存在。
花としての美しさだけではない他の美しささえ感じてしまいます。
白木槿が好きになったわけがあります。
以前出合ったきくちつねこの句があります。

   白むくげ咲きし日よりの風ゆたか   

この句を知ってから白木槿に憧れてきました。
裏千家茶道を始めてから夏になると必ず拝見できるようになり、花をみる度にその白さに吸い込まれていくような気がいたします。
齋藤先生の茶室には木槿と一緒に香合が置かれていて、最近読んだ本の続きを見ているようでございます。
コメントをいただき感謝申し上げます。

紫の八重のムクゲはあまりみかけません。でもいただいてから大事に育ててきたのですね。きっと冨樫さんに差し上げた方も何処にいらしても喜んでいることでしょう。
今日も千葉は強風で、ムクゲなどは蕾のまま落ちてしまいそうでした。他所の庭にあるものでもガンバレと言いたいようでした。
明日は風がおさまりますように。

朝、鮮やかに

★さちりんさま
 こんばんは。
花は私の記憶の中でもそれぞれ思い出があるものです。
紫玉は高荷さん!
元気で知的な方でした。
もうお亡くなりになっているかと思いますが、夏が来る度に高荷さんのことが思い出されます。
朝に鮮やかに咲く花。
朝鮮という国名もこの木槿から付けられたと先生に以前教えていただきました。
一つ一つの花は一日で咲き終えても次々に咲くので、限りない持続的な成長をもイメージさせてくれる花です。組織的にも国家的にもそれを願うものがあるのかもしれません。
雨の後、そして風の後また新しい木槿の花を見つけるとこができるでしょう。
木槿はとても鮮やかで素敵な夏の花でございます。
いつもコメントありがとうございます。

こんばんは。
富樫さんが読まれたのは「利休にたずねよ」でしょうか。この小説では、利休生害における最後の茶席の床に木槿が飾られたシーンなどから、利休が木槿を愛したであろうと想像されていますね。
侘び、寂びの何かもわからない私でも筆者渾身の解釈に惹きこまれ一気に読み上げた、また及ばずながらも茶道の魅力に少しでもふれる事ができた小説でした。
私の住む京都では祇園祭の頃に咲くこの花を「祇園守」と呼んでいます。この季節暑苦しい京都には、とても涼やかで爽やかに映る花なのです。
その花を見るとある人を思い出す、花と共に思い出に残るなんてなんだかいいですね。

美しさへの感謝

★rumi さま
 こんばんは。
この本を読んだ人でないと分らないコメントであったことを反省しています。
でもストーリーの続きが、現代でもどこかに潜んでいるのではないかといつもドキドキするわけです。登場人物総てが、茶道の世界ではいつも文字や絵の中で拝見している方々ばかりですので、非常に興味深く読むことができました。
利休の点てるお茶はただ一碗お茶。
見方、感じ方そして行動のしかたは人さまざま。
最後まで心に残るのはその時感じとった美しさだけです。
その美しいと感じる感覚の心地良さを、うまく取り込んでいるのが茶道なのだと私は思っています。
美しさの感覚は感謝という言葉で総てが集約されます。
しかし今を生きている私にとっても、ただただ一碗のお茶です。

 「祇園守」のご紹介ありがとうございます。
祇園祭の時にだけ手に入る木槿なのでしょうか。
どんな色でどんな姿の花でしょうか。
実物を拝見するまでの楽しみです。
そう茶道の面白さは、障子紙の裏に隠れているものを想像したり、その奥にあるものを思ってみたり、まだ見ぬものを自分なりに考えてみるのも楽しみの一つでございます。
そしてお茶室での出会い。
コメント誠にありがとうございます。

富樫さんこんばんは。
「祇園守」の紹介を簡単にさせて頂きますね。
この木槿は半八重の真っ白な木槿です。祇園祭の頃に開花することから「祇園守」と呼ばれていますが神社などで見かけることができます。静かに清楚に咲く姿を見ると心が洗われるようです。

ありがとうございます。

★rumi さま
 「祇園守」の詳しいご紹介ありがとうございます。
仙台ではなかなか見かけることのできない品種ですので、是非手に入れてみたいと思います。
半八重咲きの白となれば本当に珍しい品種。
形としては花笠飾りのような感じでしょうか。
この夏「祇園守」に出会えますことが本当に楽しみでございます。
ありがとうございました。

今から楽しみです。

★風の森通信ご講読の皆様へ。
 今回のブログで皆様方からコメントやメールで祇園守についてご紹介やいろいろな情報をいただき誠にありがとうございました。
長い間生きているというのに知らないことが多くてお恥ずかしい話です。 ましてやお茶を始めて6年目の私にとって、お茶にまつわることなどまだ小学校の6年生程度。今も裏千家茶道のお稽古に通わさせていただいておりますが、いい年になってもまだお手前や考え方などについて先生に注意されたり厳しくご指導いただいております。
でもそれは本当に有り難いことです。
習う側の私はまったく新しいことを受け入れていく立場です。
続けていくためにはそれを素直に受け入れられるかどうかが一番のポイントになるような気がいたします。素直に受け入れられず自己主張を繰り返していたら、きっと自我との葛藤に陥ってお習いすることや続けることはできなかったと思っております。
お稽古に通い始めていた頃、お点前を教えていただいている時、「先生からいわれるがままでまるでロボットではないかと」と少し不満を持ったことがありました。不安な状態ではお茶を点てたり、お茶をいただくことはやはり無理でした。楽しめることなどたぶんできなかったと思います。
教えていただく時は無条件に受け入れること。
先生を信用すること。
そのような考えになったのはつい最近のことです。
自分が何かを思ったとしてもそれは一端脇に置いて、素直に受け入れるスペースや時間を作るということでしょうか。手に持っていても別のものをきちんと得ようとする時には、持っているものを一度手放さなくてはなりません。
持っているものを捨ててそして新しいものをいただく。
最近私の部屋に一つものを買う時にはもったいないと思っても一つものを捨てることにしました。部屋の容量が決まっていると同じように、人間も無限にものを持てるものではないような気がいたします。
そのためにも新しいものを得るときにはじっと見つめたり聴きいったりそんな自分でありたいと思っています。
祇園守の植える場所はだいじょうぶです。
さつきが枯れてしまったところがあるのでそこに植えることにいたします。
でもものと感性とは異なります。
ものには限度がありますが、感性は無限です。
このブログのコメントを読み返して、自分がこの花に出会ったときのことを想像している自分がいるとこに気付きました。自分が祇園守を見ている後ろからまた別の自分が見ていて、驚くであろう自分を観察している楽しみといったらいいのでしょうか。
不思議な感覚になってしまいます。
そんな出会いがいつかきっとあるのかと思うと今からドキトギでございます。
 私は和の学校の会員になっております。
京都に本校があるものですから、打ち合わせなどでいつか京都に行く機会があろうかと思います。 その時にはなんとか祇園守を手に入れるつもりです。
楽しみ、楽しみ!!

■和の学校
  http://www.wanogakkou.com/index2.html

カレンダー
07 | 2017/08 | 09
- - 1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31 - -
プロフィール

 冨樫 通明  (仙台市在住 ・ ぎゃらりー風の森代表)

Author: 冨樫 通明 (仙台市在住 ・ ぎゃらりー風の森代表)
NPO法人和の学校会員、和の学校仙台分校会員。
茶道を中心とした「和の文化」の実践と普及・拡大に取り組んでいます。
昔からあった美しい東北の四季、それを彩る催しなどもお届けしていきます。

リンク
ブログ検索
メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

FC2カウンター
QRコード
QR
いくつになったの?

天気予報

-天気予報コム- -FC2-
Powered By FC2ブログ

今すぐブログを作ろう!

Powered By FC2ブログ

カテゴリー
最近の記事
最近のコメント
月別アーカイブ