風の森通信 第635号


クリスマス茶会


 仙台は昨日からの雪で久しぶりに積雪となりました。
泉区では2~3センチ程度でしょうか。
午後からお稽古をしていている間も小雪が舞っておりました。
今日は今年最後のお稽古です。
お濃茶では大円之真、久しぶりのお点前となりました。

 薄茶席では、社中の我々生徒たちがそれぞれのお道具を持ち寄って「クリスマス茶会」を開催しました。
まず台子の上に荘られたのは、白い色の棗に赤と緑色のリボンが掛けられたお棗(なつめ)です。

photo_21121908.jpg

どんなお茶が中に入っているのか楽しみです。
次に運ばれてきたのはかわいいサンタクロースのお菓子。

photo_21121906.jpg

頂いてしまうのはちょっとかわいそう。
最後に馬上杯トナカイ絵茶碗が運び出されました。
アイボリーホワイトのお茶碗に青色のトナカイが二匹が向かい合い、その中央には青く輝く星が描かれています。
台子の黒が暗闇でお茶碗の白が雪を表わし、そのコントラストがとても印象的なものです。
棗からお茶を二杓すくって茶杓を茶碗の縁で軽く打ちました。
「カーン」と鐘の音のように響きます。

photo_21121906.jpg

お菓子やお道具のことそして昔話に皆話が弾みます。
お点前が進み建水から蓋置の一閑人が出された時、一同から笑みがこぼれます。それは井戸を覗いている一閑人ではなく、今が一番多忙なはずのサンタクロースが白い袋を背負いながら煙突の中を覗いている蓋置だったのです。

photo_21121907.jpg

  「あらあら・・・サンタさんがこんなところにも登場するとは・・・」
  「白髭もちゃんとありますね」
  「赤い帽子が火の方を向くわけですね~」
  「作者はどちらさま?」
そして点てられた小振りな馬上杯のお茶碗が手に馴染みます。
白い色のお茶碗なのでお茶の緑が映え、その温かさが手に伝わってきます。
お薄おいしゅうございました。
正客が尋ねます。

  「おいしくいただくことができました、トナカイのそりに乗った 
   サンタが煙突から入って、届けてくれたものはどんなものでし
   たか?」
  「プレゼント中棗でございます」
  「蓋の裏にはぬいぐるみの熊が描かれてますね~?」
  「お願いしたのはきっとテディーベアに違いありません」
  「お茶杓のご銘は?」
  「雪景色と申します」
  「サンタは雪原の中をまたそり乗って帰っていくのでしょうね」
  「今日のように小雪の降る時がちょうどよろしいかと思います」

こうしてお稽古のお席で楽しいひとときを過ごすことができました。五感で楽しむことができたクリスマスマ茶会、それにプラスしていろいろと思い出したり想像することができたお席だったのです。
今年のお稽古もこれで総てが終了です。
これでまた一つのことを納めることができました。
一つ一つの行事が無事終えることも近頃では楽しみになってまいりました。

 年が明けてからの初釜は1月9日(土)と齋藤宗紀先生からお話をいただきました。
お茶事の後は員茶之式を全員でやるとのこと、私が目附の役を仰せつかりました。他の曜日の皆様方とまたご一緒できますこと楽しみでございます。


和の学校仙台分校へどうぞ

テーマ : 和風、和物、日本の伝統
ジャンル : 趣味・実用

コメントの投稿

非公開コメント

素敵

季節にぴったりな遊び心のあるお稽古、とても素敵ですね。愉しげなお稽古のひとときが伝わって参りました。
普段の生活にも、こんなふうに楽しむ心を持っていたいものです。

おはようございます。

★高田美穂子さま
 おはようございます。
お稽古の中でのこの茶会はとても素敵なひとときでした。
でもクリスマス茶会であってもいつもお稽古していることの連続です。
型や既定が厳格に守られる中で、季節を感じることはその人の自由な楽しみ方。お道具の一つ一つで人それぞれが季節を楽しむ。五感を働かせながらいろいろ想像しながら楽しむというのはお茶の持つ大きな魅力の一つです。
お茶をいただくという行為をとおして、想像する時代や場所を行ったりきたりすることのできます。
お茶を点てながらその所作の中に自分の思いや今の気持ちが映っているのをふと感じる時があります。特にお点前をしながらお客様との受け答えに自然に表れてくるものです。
高田さんも絵を描きながらそんなことを感じたことはありませんか?出来上がった絵をいろいろな方に見ていただくときの自分の言葉のようなものです。
 多忙な中で心が開放される時間は本当にありがたいことです。
そんな時間は、自分の心の中まで入っていける時間でもあるのかもしれません。
普段の生活の中でもそんな時間を少しでも見つけていきたいものです。
コメントありがとうございます。
そしてこれからもお待ち申し上げます。

素敵です~!

こんな楽しいお道具の取り合わせ 初めてです~。
この季節にぴったりですね~。
皆様の 楽しそうな声が聞こえてくるようです。私もご一緒している様な 楽しい 暖かい温もりの雰囲気が伝わってきますよー。
日頃の皆様の熱心なお稽古ぶりが伺われて感激です~。
私は 先生が体調を崩されて お稽古お辞めになってしまわれたので・・・。
もっと一生懸命お稽古しておけば良かったと・・反省しています。
先週は、研究会でした。 せめて研究会には 真面目に出席して お茶を忘れないようにしようと思っています。

お道具などを持ち寄ること!

★white gardenさま
 クリスマスというテーマがはっきりしていたことや、毎週土曜日お稽古で顔を会わせているメンバーだけだったこともあり楽しいお席となりました。
メンバーは全員が社会人。休みもなかなか取れず、全員が揃うことはほとんどありません。性別や年代もまったく違うのですが、一緒にお稽古をしている仲間というのはやはりいいものです。
事前に齋藤先生から許可をいただき、限られた時間内に季節にあわせたテーマで、お道具を持ち寄るというのもたまにはいいものです。お道具も先日淡交カルム社から届いたものばかり。持ち寄ったお道具やお菓子が皆様方の目に触れ、触ってもらい味わってもらう。いろいろな感想が出されました。
クリスマスは皆楽しい思い出ばかりです。そんな思い出を披露したり、次回のクリスマス茶会に向けたお話が出されたりと楽しいひとときでした。
こんな心の交流も久しぶりで、いい体験をさせてもらったものだと皆様には感謝しているところです。
 お稽古そして研究会・・・
時間を見つけてやれるだけでも私は恵まれているのだと思っています。そのような時間をこれからも大切にしていきたいと思っています。
コメント感謝申し上げます。

忙しいサンタさんに一服のお茶を差し上げてくださいね。
クリスマスのお道具なんて日本のお点前にはミスマッチのように思えますが,こんなに素敵にお茶席を飾ってくれるなんて、本当に誰が思いつくのでしょうか。。。e-28

素敵なお茶会

クリスマスカラーの棗ですか!?
お菓子は想像できましたが、このお茶碗がまた!
そしてサンタさんまでおいでで・・・。

最近イスラム教とキリスト教の歴戦の跡に立ち、
そして現在も続いている宗教による戦いを見て、
ある街では夕方の5時にコーランが響き渡り、
ある街では夕方5時にキリスト教会の鐘が鳴り響き、
そしてどこでも、人々は祈りを捧げていました。
日本の緩やかな宗教感覚とはまったく違っていました。
宗教のもつ怖ろしさに胸が痛んでおりました。

宗教という重石を上手の取り除いて、
風物詩として形を取り込んでしまう日本人の、
遊び心と知恵はすばらしいですね。
和やかな、素敵なお茶会だと思いました。

サンタさんこんにちは!

こんなお顔のサンタさんなのですね(^^)せかせかした感じのしないのんびりしたお顔は、お席のみなさんの和やかな空気のせいなのでしょうか?
ひと足早い楽しいクリスマスですね!拝見しているこちらまで楽しい気分になりました。
メリークリスマス♪

茶道の成り立ち!

★さちりんさま
 茶道とキリスト教はなかなか結びつきがないように思われがちですが、その歴史を辿ってみると以外に繋がりがあるもののようです。
 利休が活躍していた時代、キリスト教は単なる宗教として入ってきたのではなく、一緒に天文学や数学、美術、音楽などこれまでとはまったく違った価値観のものが入ってきたわけです。ある意味では絶対的な価値観というものが日本に雪崩れ込んできとでもいうのでしょうか。当時の知識人や文化人たちもその影響を大きく受けていたはずです。茶道もその中の一つでしょうか。
利休七哲といわれた細川三斎、高山右近や古田織部・・・などは、キリシタン大名であったと言われています。
紫色の帛紗もカトリック教のミサの礼式の影響を受けたようですし、にじり口といわれる茶室の小さな入口も「狭き門より入れ」というキリスト教の考え方がその基本にあったと聞いています。濃茶のように同じお茶碗を使って何人もの人がお茶を飲むのも平等性の現われともいわれています。
 江戸時代になって長い間鎖国が続いた日本では、キリスト教のお道具などは表面から消えていたわけですから、そんなお道具がお茶席に入ると不自然と思われるかもしれません。でも茶道の歴史を紐解いてみるとキリスト教的な考え方や感覚が以外にも数多く取り入れられているような気がいたします。
もし利休が今の時代にいたとしたら、このクリスマス茶会をどう思ったでしょうか。
利休に尋ねてみたいものです

はっきりしない私ではありますが・・・

★谷川雫さま
 こんばんは。
もうすぐお正月になると神社に初詣をしてお願いごとをいっぱいしてくる私です。人が亡くなれば初七日や四十九日そして一周忌などの法要にもちゃんと参加しております。クリスマスを祝いこうして「クリスマス茶会」を楽しんでいる私です。
これだけ毎日の生活やその死生観に、神道や仏教やキリスト教の影響をたくさん受けながらも、何故か徹底した一神教にはなりえない私でもあります。
八百万の神がいるといわれる日本では、キリスト教もイスラム教もその中のただ一人の神として存在し、その季節や行事がある度にいいとこ取りで楽しまさせてもらっているとでもいうのでしょうか。
 キリスト教とイスラム教という一神教同士の闘いはいつの時代でも暗いニュースとして私たちに伝わってきます。これからはそれぞれが認め合い共存することはありえないのでしょうか。
 茶道はおいしいお茶をいただいたり、甘いお菓子を食べたり食事を楽しむことができるという、人間にとって基本的な楽しみ方がでるものです。
クリスマスに因んだお道具を使わせてもらって、一碗のお茶をもって平和を願うこともよろしいのではないでしょうか。
いつもコメント感謝申し上げます。

蓋置

★#さま
 この蓋置はとてもユニークなものでした。
本来の「一閑人」の蓋置は、その姿がまるで閑人 (ひまじん)が井戸を覗いているように作られているものです。井戸は異界に通じる入口といわれています。それは憧れであると同時に怖いものを見る井戸でもあります。
 でもこのサンタの蓋置は白い袋を背負いながら煙突を覗いていたものですから、その意外性に驚かされ手にとって楽しんできました。
サンタさんのお顔も穏やかで「クリスマス茶会」にはぴったりの蓋置です。
お作は妙見窯の今岡三四郎氏。
コメント感謝申し上げます。
カレンダー
05 | 2017/06 | 07
- - - - 1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30 -
プロフィール

 冨樫 通明  (仙台市在住 ・ ぎゃらりー風の森代表)

Author: 冨樫 通明 (仙台市在住 ・ ぎゃらりー風の森代表)
NPO法人和の学校会員、和の学校仙台分校会員。
茶道を中心とした「和の文化」の実践と普及・拡大に取り組んでいます。
昔からあった美しい東北の四季、それを彩る催しなどもお届けしていきます。

リンク
ブログ検索
メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

FC2カウンター
QRコード
QR
いくつになったの?

天気予報

-天気予報コム- -FC2-
Powered By FC2ブログ

今すぐブログを作ろう!

Powered By FC2ブログ

カテゴリー
最近の記事
最近のコメント
月別アーカイブ