風の森通信 第307号
「庭の異変」
庭で異変が起きている。
最近すずめの姿がパタリと途絶えた。
最初はその理由が分からずにいた。
家族のものが庭にある3メートルほどに大きく育ったピラカンサスの枝を選定している時に、百舌鳥(モズ)が巣を作っているのを見つけたのである。
枝いっぱいに花をつけていた時であるから6月の初旬のこと。
卵は4個あったという。
モズは肉食でミミズや昆虫を好んで食べる他に、小鳥まで襲うということであった。すずめたちは要らぬ心配をするより、みんなで相談してこの庭には近づかなくないようにしたのであろう。
親鳥はすずめよりずっと大きくて体長20センチほどもあるだろうか。
全体的に茶色が目立ち長い尾も特徴のひとつ。
朝早く「ギチギチギチ」と鳴いたり「キィーキィーキィー」、「キッキッキッ」と甲高い声で鳴いている。
百舌鳥という字のごとく、いろいろな鳥の声を真似て鳴いているのだ。
卵を見かけてから既に3週間近く経っているので、そろそろ孵化していると思い、写真に撮ってやろうと近づいた。
すると巣を見下ろせる高い木の枝から、親鳥の威嚇するような大きな鳴き声が聞こえてきた。
写真を1枚撮って早々に巣から離れた。
写真中央左下に親鳥の茶色の頭だけが見えています。
育児放棄をされやしないかとそれ以来撮影は止めている。
本来里山にいる鳥だと図鑑には書いてあったが、庭の木がうっそうと繁っていてモズが間違えたのであろう。
最近はモズを驚かさせないようにと、ピラカンサスの木の下を通らないようにしているのだが、まだ雛鳥たちの鳴き声は聞こえては来ない。
でも毎朝「ギチギチギチ」という鳴き声が聞こえてきたり、巣の周囲を親鳥が何度も飛んでいるのを見ているので、大丈夫だと思っているのだがどうだろうか。
仙台は昨日までの暑さは去って、梅雨前線が北上し明日の未明までは雨模様とか。
元気に巣立って行くことを願っている。
「和の学校」仙台分校へどうぞ