風の森通信 第645号
近未来
今朝は六時半に目が覚めた。
最近特に思うのだが、土曜日くらいはゆっくり朝寝坊を楽しみたいと思うようになってきた。あまり働き者ではない自分なのだと開き直って、ベッドの中でゴロゴロしているのも悪くはないものである。
気になっていたことや分らないこと、これからのことなどじっくり考えられるのはこんな時くらいしかないのだ。
普段だったらこの時間はもう起きだして着替えをし髭を剃り、顔を洗って髪を梳かし、食事をしながらラジオを聞いてお茶を飲みさてと・・・せっかくのゴロゴロタイムなのだから、今日のことなどあまり考えないでちょっと先の自分のことを考えてみた。
一年後の自分はどうだろうか。
仕事はまだ続けてはいるのだが、一区切りがつく年齢になっている。休みが少しだけ多くなってくるので、好きなことを今以上に楽しんでいる自分であるだろうと想像がつく。
さて五年後はどうなのだろうか。
その頃はすっかり自分を拘束するものは何もなくなっているので、きっと夢にまで見ている京都に住んでいるだろう。
季節は新緑の頃か紅葉の頃ともう心の中では決めていて、私の人生の中で一番素敵な時間と空間になるに違いないと今から決め込んでいる。四季を通して住んでみたいと思うのだが、どうも寒いのが苦手になってきているので、初めての土地の冬だけは避けたいと思っているのだが、雪の京都がもしかしたら一番なのかもしれない。
当然のことながら一人で住むつもりなので、今の生活から自立することを目指し、慣れない炊事や洗濯など自分ができることを少しずつ始めたいと思っている。
自動車は持っていかない予定なので体力もつけておかなくてはならない。
持っていく物も極力減らしパソコン、お茶のお道具、デジカメ、硯箱、ライアーそして水彩絵の具だけは持っていくことにし、現地調達は衣類や食料そして自転車くらいにとどめたい。
実行する前にいろいろ準備しておきたいものだ。そうすればと自然にその時期がくれば体が動いてくれる気がする。つまり思い続けることと、少しであっても行動していることではないだろうか。既に頭の中のどこかでいろいろと考え、情報も蓄積されていたり文字になったりしているので、あとは実行するタイミングだけだと思っている。そのタイミングとは何かからの開放の時、そして大切な人からのちょっとした後押しであろうか。
仕事の事業計画や収支計画、今はやりの事業仕分けではないが、自分自身の人生計画の修正や見直しをここらでやってみることも必要なことだと思っている。
そんなことをベッドの中でゴロゴロしながら考えているのも実に楽しいものだ。
庭に出てみると花韮(はなにら)が咲いていました。
いよいよ春本番、これからの季節パステルカラーをいっぱい探すことにいたしましょう。
今日のお稽古は透木釜での後炭点前、和巾そして薄茶流し点。
「前席では結構なお菓子をありがとうございました、ご銘は?」
「野辺の春と申します」
「ご製は?」
「玉澤でございます」
花韮のあの淡いブルーとそのグラディエーションが脳裏をよぎります。
手前にある干菓子は、先日和の学校事務局の井藤さんからいただいた「春爛漫」
流し点では正客と向き合ってお茶を点てるのも実に新鮮なものです。お道具の配置も普段と違っていてなかなか面白く会話が弾みます。
来週からは風炉でのお稽古と齋藤先生からお話がありました。
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