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風の森通信 第923号


最上三十三観音巡礼(第八回目)


 今回の巡礼は第八回目の前半、逆打ちで最上地区からスタートさせていただきました。
各札所の中には長い階段があるのも最上三十三観音の特徴です。下写真は第二十一番札所の五十沢(いさざわ)観音。

道路に面した朱塗りの鳥居から山の中腹にかけて、約二百段の石段が一直線に観音堂へ通じています。階段の昇り降りに慣れない人のために、スキーのストックが鳥居のところに有ってありがたいものです。

 私たち同行グループの巡拝作法は合掌礼拝、開経偈、懺悔文、全員が覚えた延命十句観音経を三返、御本尊名号を三返、回向文そして友人から教えていただいた三位一体開運法で進めております。
仙台から出発していることもあり全コース二日間で回りきることにしているため、般若心経や他はなかなかできずにいます。

 各札所の中で私が一番好きな観世音菩薩様です。

表情は若々しくあどけなさも残り肌の細やかさまでが伝わってまいります。頬はふっくらとしていて健康と豊かさをあらわし、伏し目がちな眼差しは遠く未来の一点を見据えておられるのでしょうか。
眉の細くて長いラインが鼻筋にかけて実にきれいです。小さめの口が少し開いているような気がいたします。何かお話されていたのでしょうか。大きな耳は私たち一人ひとりの声を聞いてくださることでしょう。
優しくそして気品溢れるお顔立ちと端正なお姿が、私の心に安らぎと生きる力を与えてくださいます。
「観音妙智力」と自然に声となって出てまいります。

 今回の巡礼で同行した友人のKさんが、第二十番札所の小松沢観音で錦札を授かることができました。

この錦札を奉納された方は、山形県最上郡最上町在住のG氏。
裏面には最上三十三観音巡礼百九十一回と記されています。
前回私が錦札をいただいた方も二百回とありました。多くの方がご高齢にもかかわらず二百回近くも元気に巡拝されていることに驚かされるとともに、山形県人の信仰心の厚さを知ることができたのです。

 第三十三番札所の庭月観音から西に車で約十分のところに、「小杉の大杉」といわれる天然杉があります。

鮭川村の小杉地区にあるもので樹齢約一千年の杉の巨木です。樹形が宮崎駿監督のアニメ映画「となりのトトロ」に出てくるトトロに似ていることから「トトロの木」とも呼ばれて親しまれているものです。樹高約二十メートル、木の下に写っているのが私ですから、その大きさが分かるかと思います。

 観音参りをしながら各地に点在する記念物を見て歩くことや、その土地の美味しい特産品をいただいてくることも、最上三十三観音巡礼の楽しみの一つなのです。
第八回目後半の巡礼は七月に入ってからの予定です。次回はどんな新たな出会いがあるのか今から楽しみです。

 
 先々週十四日のお稽古は、茶通箱と貴人点。先週二十一日は和巾そして流し点でした。今月は四ケ伝を集中的に教えていただくことができました。それぞれのお点前の違いや共通点などいろいろ学ぶことの多いものです。
来週は真台子とのこと、どのようなお点前なのでしょうか。


和の学校仙台分校へどうぞ

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短いですね

穏やかな表情の観音様ですね。写真を拝見するだけでも、気持ちが穏やかになる様です。

トトロの木もその大きさに驚かされますが、この大きさになるまで、いろいろな事をみて来たのでしょうね。そう考えると人間の人生なんて短いのだろうと考えてしまいます。

その短い人生を、泣き笑い、怒り、諦めたりと。本当に人間とは愛おしい物だと思います。

知らないことがいっぱいです!

★さちりんさま
 おはようございます。
この齢になっても初めて見ることがあまりにも多いことに驚かされます。
それも比較的近くに有るものなのに!
国宝級の仏像にも劣らない観音像そして大きな杉の木・・・
数百年前からそして千年前から存在し続けていることにびっくりいたします。
限られた人生、いろいろな所に出かけていろいろなものや人に出会いたいものです。
そうすることによって自分の人生の豊かさが大きく変わるように思います。
さあ!旅にでかけましょう!
いつもコメント感謝申し上げます。
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プロフィール

 冨樫 通明  (仙台市在住 ・ ぎゃらりー風の森代表)

Author: 冨樫 通明 (仙台市在住 ・ ぎゃらりー風の森代表)
NPO法人和の学校会員、和の学校仙台分校会員。
茶道を中心とした「和の文化」の実践と普及・拡大そして、昔からあった美しい東北の四季とそれを彩る催しを発信していきます。ドイツで生まれたVEEH HARFE(ヴィーハープ)演奏にも取り組み、癒しの音色をお届けしていきます。

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