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風の森通信 第2066号


浄雪浩徳


 先週日本海側に大雪が降った後、米沢に住む甥の葬儀に行ってきました。
去年の暮れには利府に住む甥の葬儀を終えたばかりだったのですが、一カ月が過ぎまたこうして親族が集まろうとは信じられないことでした。


駐車場は汲み上げた井戸水を使って消雪パイプが設置されていました



屋根から垂れ下がったつららは長さが約2メートル近くあります


 二人とも急な病に倒れあっという間の出来事でした。
残された奥様や子供たちが不憫でなりません。
米沢では小三の女の子、幼稚園年長の女の子そして一才の誕生日を迎えたばかりの女の子三姉妹。お父さんの顔を見ては何度も「パパ・パパ、、、」と泣き続け涙を誘うものでした。

 二か月間に続けて甥二人を送ろうとは・・・やはり辛いものです。
人間は誰でも必ずいつか死ぬことは分かっています。
そのことは理屈として誰でも理解しているのだと思うのですが、それを身近に迫る現実として認識しているかどうかは人によるものなのでしょうか?
義母が亡くなる2年前までは、日本の長寿大国の一員として生きていることが当たり前で、死ぬということをどこか遠い世界の話のようにしか私は思っていなかったかもしれません。
しかし現実的に、義母が亡くなりそして立て続けに甥二人がこの世を去り、死に対する実感がこんなに簡単に続けて起きる怖さを感じています。
単純に次は自分かもしれないと身に迫る現実の恐怖。

〝小寒の氷大寒に溶く〟
小寒よりも大寒のほうが暖かく氷が溶けてしまうという諺が心に沁みこんできます。物事が必ずしも順序どおり進まないことのたとえでしょうか。
最近私の周囲では順番どうりに行かない事ばかりで面食らうことが多過ぎます。
いずれ私も帰るべき野。それにしても甥たち二人を先に送ろうとは予想だにしなかったこと。

 人は別れがあるからこそ、人のために尽くすことができるのだと思っています。人に尽くすという一つの徳を積むことによって、いずれ先立った甥たちが優しく出迎えてくれるのだと私は信じています。
春は近いとはいえまだ寒さが続くようですので、体には気をつけていきたいものです。



和の学校仙台分校へどうぞ



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No title

切ない事がつづきましたね。 心よりお悔やみ申し上げます。
生まれて来たからにはいつか自分も逝かなければならない道ですが、順番通りにいかなと言う事は残された人にはするべき事があるということなのでしょうね。
甥御さんのお子様達が元気に暮らせますように。

コメント感謝申し上げます。

さちりんさま

 こんばんは。
甥は心の準備もなくこの世を去り、残された者には深い悲しみが訪れると共にその瞬間から厳しい現実と向き合って生きていかなくてはなりません。
核家族社会そして長寿社会の中で生きている私たちにとって、身近な親族が亡くなったことで、強いつながりや生きていく意味を再認識することができたように思います。
まず人として強くならねばと思うと同時に、お互い健康管理に注意してこの寒い冬を乗り切らねばと思います。
どうぞさちりんさんもご自愛専一になさって下さい。
コメント感謝申し上げます。
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プロフィール

 冨樫 通明  (仙台市在住 ・ ぎゃらりー風の森代表)

Author: 冨樫 通明 (仙台市在住 ・ ぎゃらりー風の森代表)
NPO法人和の学校会員、和の学校仙台分校会員。
茶道を中心とした「和の文化」の実践と普及・拡大そして、昔からあった美しい東北の四季とそれを彩る催しを発信していきます。ドイツで生まれたVEEH HARFE(ヴィーハープ)演奏にも取り組み、癒しの音色をお届けしていきます。

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