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風の森通信 第362号


 清風荘「日釜」

・ 日時   平成19年1月21日(日)午後11時30分~
・ 場所   山形県山形市 清風荘

  暖冬のせいでしょうか雪がまったくなく、よく晴れて暖かな山形でした。
清風荘は山形市中央公民館分館として開設されましたが、それ以前は真言宗宝幢寺として山形領主最上義光(よしあき)公の庇護を受けた大寺院でありました。
その宝幢寺の大書院に由来するのが清風荘。

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  その後茶室「宝紅庵」が併設され、和室、茶室を主体とした施設として茶道、華道、筝曲、謡曲など伝統文化を中心としたさまざまな活動や国際交流など広く市民に利用され親しまれており、今では国の有形登録文化財となっています。
このお茶室は山形市の施設でありながら、民間の組織である宝紅会によって管理運営されており、定休日である月曜日を除く毎日、当番の各流派の先生方によって釜が掛けられています。
日本三大茶会のひとつに数えられる「鈍翁茶会」が毎年六月に開催されます。週末は宝紅会主催の月釜や市民茶会などが行われ、ここを訪れる人は絶えることがありません。

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清風荘は、池泉回遊式庭園として有名な「もみじ公園」の中にあります。雪がなかったので庭園内をゆっくり散策することができました。池の水も透き通っていて悠々と泳いでいる大きな鯉の姿を間近で見ることができます。
秋には清風荘の入口にある大きないろはもみじがの紅葉など、四季折々の光景を楽しむことのできるのです。

立礼席

 席主   表千家 佐藤先生

 床    即中斎無盡筆  彩鳳舞丹宵

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 花     西王母
 薄器   雪花
 茶杓   銘 千年翠

彩鳳(さいほう)とは五色の羽毛を持つ一双の鳳凰のこと。
丹宵(たんしょう)は朝焼けの赤い空のことで、天に舞う彩鳳は誠におめでたい風光のことと教えていただきました。
新春にふさわしいお道具組に感謝申し上げます。

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写真左側が佐藤先生。
通常の「日釜」は、清風荘立礼席常什のお道具でのお席となりますが、当日は佐藤先生のご厚意で、先生が大事にされているお道具をお持ちになってのお席と伺いました。
本当に有り難いことです。
また、写真等のホームページへの掲載にも快くご了解をいただき御礼申し上げます。
   
 一月期の例会の開催にあたり、当初東北各県の月釜の情報がまったくなく困っておりましたが、つい先日清風荘の勝村様から「日釜」開催のご案内をいただき急遽開催させていただきました。
会員の皆様方には早めにご案内ができず反省しております。

 今回の例会で印象に残ったのは、佐藤先生のおもてなしに感謝申し上げますとともに、清風荘を訪ねればいつでも釜が掛けられていて、お点前を拝見しながらお茶をいただけたということでしょうか。
お茶をいただいているあいだお琴の演奏が聞えてきました。
発表会だったのでしょうか、お茶だけではなくお茶以外の日本文化を楽しめるのもありがたいものです。

 受付で待たされることもなく、明るい応対と案内そして広報活動についても積極的で、事務局の方々の雰囲気も良く活気のあるものでした。
市の施設でありながら、宝紅会様の細やかな管理運営に驚かされます。全国的にみても官民が一体となった運営によって、多くの市民の皆様に利用され親しまれているお茶室は他にはないのではと思っています。
このようなお茶室の運営については、「お茶を楽しむ会」が目指している理想のお茶室のような気がしてなりません。
「日釜」席は、薄茶一服五百円と手ごろなお値段でもありました。
お茶室の在り方について、会員の皆様方のご意見をメール等でお待ちしております。
                                 (冨樫)

和の学校仙台分校へどうぞ

テーマ : 趣味と日記
ジャンル : 趣味・実用

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一昨年6月、鈍翁茶会に行ってきました。
素晴らしかったですね。
こちらはお茶の為に建てられたので、
本当にお茶会をするには最高の場所ですね。
新潟にもあればなぁ、と思います。

純翁茶会

 今年の純翁茶会には是非おうかがいしたいと思っております。
いろいろなお道具を拝見するいい機会ともお聞きしました。
帰りにはさくらんぼ狩りも楽しんできたいと思っています。
会場でお会いできればよろしいのですが。
清風荘でお茶をいただいている時、お琴の演奏が聞えてきました。
発表会だったようです。お茶だけではなくお茶以外の日本文化を楽しめるのもありがたいものでした。

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プロフィール

 冨樫 通明  (仙台市在住 ・ ぎゃらりー風の森代表)

Author: 冨樫 通明 (仙台市在住 ・ ぎゃらりー風の森代表)
NPO法人和の学校会員、和の学校仙台分校会員。
茶道を中心とした「和の文化」の実践と普及・拡大そして、昔からあった美しい東北の四季とそれを彩る催しを発信していきます。ドイツで生まれたVEEH HARFE(ヴィーハープ)演奏にも取り組み、癒しの音色をお届けしていきます。

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