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風の森通信 第386号


「五加木(うこぎ)」
 
 我が家では生垣として北側の一部に「五加木(うこぎ)」を植えています。
家を新築した時に、母が生垣用そして食用にと三十年近く前に持ってきてくれました。以外と丈夫な木で繁殖力も強く、毎年桜の咲き始める頃にあわせて新芽を出してくれます。

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うこぎはウコギ科の落葉低木で、特徴としては枝にトゲがいっぱいあることでしょうか。
昔から外敵の侵入を防ぎ、葉は食用、根は薬用として利用されてきました。私が生まれ育った山形市や山形県の南部に位置する米沢市では、うこぎの生け垣を数多く見つけることができます。
歴史的には上杉家が米沢移封の際、城下町にうこぎの垣根用として植えたのがはじまりで、その後米沢藩々主であった上杉鷹山(ようざん)公が領内に植栽を奨励し広まったと伝えられています。
全国的にうこぎが生垣としては使われているのは珍しいのではないでしょうか。
今は新芽を美味しくいただくことが出来る季節で、ちょうど新茶を摘むような感じで収穫ができます。
雪の多い山形では春を待ちわびる故郷の味です。
いただき方としては、味噌和えやおひたしそして暖かいご飯に入れたり、てんぷらや刺身のつまとして出されます。
最近は料亭などでは春の味として重宝されているようです。
今日のお茶のお稽古で、同郷の高橋先輩から料理の仕方を教えてもらいました。
一品目が味噌和え。
うこぎ特有のほろ苦さと香りが、焼き味噌の香ばしさとあわされば最高とのこと。そしてくるみとの食感の相性もいいらしい。
そしてもう一品はご飯に入れて春の香りを楽しもうというものです。
久しぶりに明日の朝は早起きして、うこぎの新芽を摘み取り朝食の用意をしてみましょう。

 今日のお稽古は「大円(だいえん)の真(しん)」のお点前と、真台子(しんだいす)を使った薄茶点前でした。
特に大円の真のお点前では古帛紗を使った三方捌きなどがあり、丁寧な所作が進みます。
来週は四月最後の週なので花月(かげつ)のお稽古、そして炉ともしばらくお別れとなります。


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風の森通信 第332号


「もってのほか」を食す 

 今朝は、庭の畑に咲いている淡い紫色の「もってのほか」を摘み取ってきて、自分で茹でて作ってみました。
「もってのほか」は食べられる菊「食用菊」のことで、秋の季節には欠かすことのできない旬の食材です。
「もってのほか」という名前は山形だけの呼び名のようですが、他の県では「延命楽」として知られているようです。今では東北が主な生産地となっていて、その中でも山形県は食用菊の生産量では全国一位。

食してみるとほのかな香りと苦味、そして甘み、しゃきしゃきとした食感がたまりません。
昔は奈良時代の頃に、中国から漢方薬として伝わってきたといわれていますが、菊の花びらを食用にしたのはいつの頃からででしょうか。
私が生まれ育った山形では、秋の味覚として古くから食べられていて、山形の秋の味覚として親しまれています。
子供の頃には籠いっぱいの「もってのほか」の花びらを取るように母からよくいいつけられたものです。それも花の芯の部分は苦いので、外側の花びらだけを取るようにと仕事を頼まれましたが、数が多いのでいい加減飽きてしって閉口したものです。
花びらの部分は写真を見ても分かるように、筒状になっていて茹でても形があまり崩れずに出来上がります。

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作り方はいたって簡単で、取った花びらをちぎりさっと水で洗います。
たっぷりの熱湯の中に酢を少しだけ加え、その中に花びらを入れて箸で2回から3回ゆっくりとかき混ぜます。歯ざわりを楽しむために茹ですぎないのがコツ。ザルに入れて水に放して水気を取りますが手で硬く絞ることなどもってのほか。
皿に盛り付けて酢醤油をかければお浸しの出来上がり。
食卓に並べばそのきれいな彩りとお味は風雅な一品です。

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いただくときに箸を持つ手に菊の花の残り香があって、私にとってはそれもまたご馳走なのです。

家の庭で栽培した「もってのほか」はまったくの無農薬。
今夕、おいしい日本酒に菊の花びらを浮かべていただくことにいたしましょう。
日本の伝統的なエディブルフラワー(食用花)としての「もってのほか」を、皆さんもいただいてみませんか。

  関連ブログ記事(平成18年9月9日・風の森通信第326号)

 今日のお稽古は月末ということもあり、木曜日のお稽古の先輩と一緒に「且座之式」そして「貴人清次花月」
五人揃えばいつも花月ができるので、月に一度のお稽古はありがたいものです。
花月の中ではお茶杓の銘をお聞きすることはありませんが、次回のお稽古の時はこんなふうに応えてみたいと思っています。

   「お茶尺の銘は」
   「着せ綿と申します」

菊の花を愛でながら長生きをしたいと思うのは、昔から変わることはありません。


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風の森通信 第326号


 九月九日は「重陽(ちょうよう)の節句」。
九は陰陽五行思想の陽(一、三、五、七、九)の数の中で、一番大きな陽数としてめでたいとされる究極の数。
九が二つ重なることから重陽と呼ばれています。
五節句の一つで別名「菊の節句」とも呼ばれ、お酒に菊の花を浮かべながら祝う風習などがありました。
三月三日の「桃の節句」、五月五日は「端午の節句」、そして七月七日「七夕」はよく知られていますが、九月九日の「重陽の節句」はあまり一般的ではありません。
今では華道や茶道そして能楽の世界でしか、それに接する機会がなくなってきています。

 今日のお稽古で「菊慈童(きくじどう)」の話を、斉藤宗紀先生から教えていただくことができました。
中国の昔のお話で、山の麓から不老不死の薬の水が流れでるという噂が広まり、役人達はその山に向かいます。人も住まない山奥に庵があり、その中に童子が住んでいました。話を聞いているうちに童子の年齢が七百歳を超えていることが分かったのです。
山中にたくさん生えている菊の葉に経文を書き、そこにたまった露が流れ出て不老不死の水になったと語り、その水を帝に勧めるというお話。
菊の節句の前夜に、菊の花の上に丸い綿を被せて、重陽の朝に朝露に濡れたこの綿で肌を撫でると長寿と災難から免れるといわれ、その綿のことを「着綿(きせわた)」として重宝されてきました。昔の人は「着綿」を着物の中にいれるなどして、長寿を願ったともお聞きしました。
春に咲く桜とは一味違った思いが、菊の花にはこめられてきたようです。

 我が家の庭の畑には、食用菊を一種類だけ植えています。
「延命楽」別名「もってのほか」と呼ばれているもので色はピンク。
母からは「天皇家の御紋の菊を食べるのはもってのほか」と言われてきたのですが、そのわりには昔からよく食卓に並んでいたものです。
菊の花を食べるのは山形県内だけの食文化。
茹でてさっと水で洗い、醤油または三杯酢でいただくものでシャキシャキして歯ざわりもよく、口の中で菊の香りが広がりそれは美味しい山形の秋の味覚です。
菊の花を食べるというなんとも優雅な食文化。
秋になるとよく食べているので、百歳はゆうに健康体でいられるはずなのですがさてどんなものでしょうか。
まだこの時期は菊の花はご覧のとおりの蕾です。

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これも新暦による季節感の違いでしょうか。
菊苗は一列植えているので今月の下旬頃から食べられるはず。
待ち遠しいものです。

     「お茶杓の銘は」
     「菊重(きくがさね)と申します」   と応えてみました。

 今日のお稽古は小習の「盆香合」「茶碗荘(ちゃわんかざり)」そして特殊点前の「流し点(ながしだて)」
「流し点」は普段使えそうなお点前なので、是非覚えておきたいものです。
昨夜作った「浮島」を十個ほど持参してみました。
手作りだけになんとか皆様方には食べていただくことができました。
さて次回はどんな主菓子に挑戦するか楽しみです。

 来週九月十六日(土)は、正会員として宮城支部研修道場での研究会に初参加となります。
内容は今日のお稽古で教えていただいたお点前の他に「貴人清次花月」
先生は京都の高橋宗健業躰先生とのこと。
どんな研究会になるのでしょうか今からどきどきです。

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プロフィール

 冨樫 通明  (仙台市在住 ・ ぎゃらりー風の森代表)

Author: 冨樫 通明 (仙台市在住 ・ ぎゃらりー風の森代表)
NPO法人和の学校会員、和の学校仙台分校会員。
茶道を中心とした「和の文化」の実践と普及・拡大と、ヘルマンハープ演奏にも取り組んでいます。
昔からあった美しい東北の四季、それを彩る催しそして癒しの音色などもお届けしていきます。

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